更新日: 2021.09.01 13:13
BTCホンダのクックが“高速戦マイスター”ぶりを発揮。王者サットンは選手権独走へ/BTCC第6戦
BMWのオリファントを追った元スバル・レヴォーグGT使いの王者は、3周目の終わりにシケイン出口でWSRのファクトリーBMWを仕留め、最大のサクセスバラストを搭載するクックのホンダに迫っていく。
その後、なんとか10周目まで粘った首位のクックだったが、BMWと同じくシケインで先行され勝負は決着。今季3度目のレース2制覇で4勝目を挙げたサットンが「今朝から計画を練っていたし、このレース2に勝つことが最重要だった」と、選手権首位固めの勝利を挙げた。
「クッキー(クックの愛称)とのバトルは簡単ではなかったが、なんとか彼に連勝されなくて済んだね! ファステストも狙ったが、彼のディフェンスでそれも厳しかった。僕らはいつも素晴らしいバトルを演じられるし、彼は最高の対戦相手だ」と、ホンダに乗る元同僚を評した王者サットン。
続くレース3はリバースグリッド抽選を経て、前戦8位フィニッシュのモーガンが最前列からスタートを切ると、同じくBMWを操るコリン・ターキントン(BMW330i M-Sport/WSR)と熾烈な“BMW同門対決”を繰り広げる。
その背後では、3冠シェドンやジェイド・エドワーズ(FK8型ホンダ・シビック・タイプR/PHSC・ウィズ・BTCレーシング)、サム・スメルト(トヨタ・カローラGR Sport/TOYOTA GAZOO Racing UK)ら多くのマシンが絡んで、都合3度のセーフティカー出動という大荒れの展開に。
残り3周のリスタートでコースオフし、シケインをカットするあわやの場面もありながら、走路外走行もお咎めなしとなった首位モーガンが、第3戦ブランズハッチ・インディに続きBMWでの2勝目を達成。2位ターキントンに続き、もう1台のホンダを操るセナ・プロクター(FK8型ホンダ・シビック・タイプR/BTCレーシング)が3位表彰台に上がっている。
そしてバラスト搭載ながらこのヒートでも10位に入り、ランキング2位のトム・イングラム(ヒュンダイi30ファストバック Nパフォーマンス/ギンスターズ・エクセラー8・ウィズ・トレードプライスカーズ・ドットコム)に対し30点もの大量マージンを得たサットンは、「冬のテストこそ、インフィニティの可能性を解き放つカギになった」と、今季安定してパフォーマンスを発揮するQ50の戦闘力を称賛。
2週間後の9月18~19日に開催される第7戦クロフトに向けても「再舗装が行われて以前ほどFRの優位性はないだろうが、進歩を維持するため懸命に働くつもりだ」と、3度目の王座に向け最高の後半戦折り返しをみせている。