「私たちは間違いなくこのエレクトリックGTに注目していますし、これは注目すべきもっとも興味深いもののひとつだと考えています」と語ったクラウザー。

「FIAがその計画を主導し、計画実現に向け動き出していることを考慮しても、それはこの新シリーズに多くの分野で安定性をもたらすでしょう。私としても、彼らがそのプログラムに多大な努力を払ってきたことを知っていますし、私たちも確実に調査を進めているところです」

 GMがこの新チャンピオンシップに向けた直近のテクニカル・ワーキング・グループに参加していることが明らかになっているものの、クラウザーはその潜在的な参加可能性については「ノン・コミットメントのままである」とクギを刺した。

「私たちがシリーズの初期段階に飛び込むかどうかはまだ未定です。GMの動向が注目されているかもしれませんが、現段階で言えるのは『(参戦の可能性が)検討され、調査されている』ということだけです」

 また彼女は、GM自身が本業で“オールエレクトリック・フューチャー”を標榜しているにも関わらず、モータースポーツでは内燃エンジン開発プログラムの余地があり、その技術開発における「進化の可能性を信じている」と語る。

「レーシングにおける“電化”がホットな話題になって久しいし、私たちの会社もある時点から商品群全体でそちらの方向に舵を切ることになる」と続けるクラウザー。

「でもル・マン24時間を筆頭に、ロレックス24(デイトナ24時間)などバッテリーテクノロジーではまだ到達できない、多くの遺産と歴史があるのも事実ね。確実に見据えなければならないのは、私たちが進むときの足掛かりだと思っている。レーシング部門の活動では、しばらくの間、マシンにICE(内燃機関)を搭載する予定よ。さらに他のテクノロジーを導入する機会が訪れるかもしれないしね」

「ICEプログラム以外にも、エアロダイナミクス、高度なシミュレーション技術など、私たちがレースから学んでいることはたくさんある。EVが搭載されているか、ICEが搭載されているかに関わらず、それが量産技術でもカギになる」

「これらの学習と技術移転が継続して行なわれている限り、モータースポーツは理にかなっており、私たちはそれを続けていくつもりです。私たちが望むすべてのものを提供する電気シリーズが立ち上がり、人々が大勢参加しファン層が増えれば素晴らしいと思う。来たるべきその日に向け、グリッド上で何らかの成果を達成する準備はしておかなければね」

GM(ゼネラルモーターズ)でスポーツカーレース・プログラムのマネージャーを務めるローラ・ウォントロップ・クラウザー
Gen7に移行するNASCARなども含め「内燃エンジン搭載カテゴリーでの活動も継続する」とクラウザー

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