逆襲のヤン・マグヌッセンとニコライ・シルベスト、LMレーシング勢が週末全勝/TCRデンマーク第6戦
そのままリードを広げた首位のシルベストに対し、プジョーの背後で時間を喰っていた“耐久の鉄人”は、中盤わずかにミスを犯したエルガードの隙を見逃さずポジションを奪還してみせる。
その勢いを持ち込んだマグヌッセンは、ファイナルラップを迎えた最後の最後に劇的な逆転劇を演じ、シビックも仕留めて2位浮上に成功。そのままチェッカーを受け、シルベスト、マグヌッセンのふたりがまずはワン・ツー・フィニッシュを達成した。
これでマシンの修復も完調であることを確認したマグヌッセンは、続くリバースグリッド採用のレース2では9番手から躍進。スタート直後の混乱に乗じて3番手へとジャンプアップしていく。
すると、ターン1では3台絡みでバトルを演じていたリバースポールシッターのレネ・ポヴルセン(フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR/メテオ・レーシング)とジェイコブ・マシアセン(アルファロメオ・ジュリエッタ・ヴェローチェTCR/インサイト・レーシング)がふたたびのバトルで接触し、この混乱に乗じてマグヌッセンが一気に首位浮上に成功する。
後方車両のコースオフで黄旗が出たことも首位マグヌッセンには奏功し、土曜予選不出走ながら2位まで浮上してきたマイケル・マルクセン(プジョー308 TCR/マルクセン・レーシング)とジェンセンのシビックを従え、今季7勝目を手にした。
そして、ここまでのリザルト合算によりフロントロウからレース3に臨んだLMレーシングのふたりは、複数回のセーフティカー出動にも動じずシルベストが先輩を下して、週末最後のマッチレースを制覇。
しかし3位にはジェンセンが続き、これでディフェンディングチャンピオンは3戦連続の表彰台を確保し、ランキング2位浮上のマルクセンに対し52ポイントの大量リードを確保。シルベストとマグヌッセンもそれぞれランク4位、5位としたものの、対ジェンセンでは60点、62点差とわずかな追撃に押し留められた。
それでも依然、トップ5にタイトル獲得の権利が残る2021年のTCRデンマーク。チャンピオン争いの行方は、10月15~17日の最終戦パドボルパークで決することになる。