更新日: 2021.10.08 15:57
一時は「引退も考えた」ジェームス・コートニー、所属のティックフォードと“複数年”契約を更新/RSC
「複数年契約で再び彼と一緒に各サーキットを飛び回ることができてうれしい。彼は我々のプログラムに参加して以来、エンジニアにとって素晴らしい洞察の源であり、チームメイトにとって素晴らしいサウンドボードだった。彼はチーム全体と非常によく調和しており、我々のためにいくつかの素晴らしいレースを披露してくれた」とエドワーズ代表。
「加えて、Gen3時代のフォード・マスタングに移行して車両開発を推進する際には、彼のフィードバックは特に価値があると期待している。彼の残留と新規定マシンの導入、そのどちらも興奮せずにはいられない要素だね!」
こうして17年目のフルタイムシーズンに臨むことが決まったコートニーだが、改めて“引退の危機”にも直面した激動の2020年が、自身の将来においてどのように重要な役割を果たしたかを説明した。
「正直に言えば、5年前の僕に『まだ今後もレースをしているのか』と尋ねたり、もしくは10年前に『40代半ばまで戦い続けることは可能か?』と誰かが聞いたとしたら、質問する相手のことを“クレイジーな奴だ”と思っただろうね(笑)」と、シリーズ公式サイト『Supercars.com』に明かしたコートニー。
「もちろん、その場で『まさか!』って答えただろう。僕はもう40歳になったら即、引退、クビ、後続に道を譲る、それで終わりさ、ってね。でも(2020年に新加入した)チーム・シドニーで起こったこと、経験したことがその考えを改めさせた。その半年で“引退後の生活”を垣間見ることになったが『ふざけんな、まだこんな生活の準備なんてできやしない!』って思ったんだ」
新規チームとして創設されたチーム・シドニーの立ち上げに加わったコートニーは、開幕戦のわずか1戦でチームを去ることを余儀なくされた。その半年後、シートを確保したティックフォードでの3戦目となるダーウィンで、最初の表彰台を獲得するカムバックを演じた。
「戻ってきてからは、今のようにレースを楽しんでいる。すぐに引退は考えられないし、ありがたいことにそれはもう少し先の話になった。チーム・シドニーで起こったことの後、正直に言えば、ティックフォードでの経験自体がかなりシュールだった。6カ月もの間、まったくドライブしていなかったんだからね!」
「このスーパーカーに戻ったとき(2006年)、チームメイトはラッセル・インガルだったのを覚えている。当時『彼は歳を取っているし、なぜ引退して若いドライバーに道を譲らないのか』と感じたのを覚えている。でも今は、ラッセルが考えていたことがハッキリわかるよ(笑)」
「僕は元気を取り戻したと感じているし、スーパーカーで今まで思っていたよりもレースを楽しんでいる。まるでカート時代に戻ったかのようにね。グリッドの上下を争うのが大好きだし、次の週末を心から楽しみにしている」