続く午後13時40分開始のレース2では、首位のダールグレンが今度こそ先頭で1コーナーへのターンインを成功させると、背後ではランキング2位を争うふたりの“直接対決”が勃発。
このヒートでフロントロウに並んでいた2番手発進のブリンクだったが、アウディのボディを抉り取るようにサイド・バイ・サイドに持ち込んだコチュリンスキーが早くも2番手奪取に成功し、肉弾戦で勝負を決める気迫あふれるドライビングを披露する。
これにより、シーズン最多勝記録を11まで更新したダールグレンに続き、2戦連続のワン・ツーとしたコチュリンスキーは、スタンディング上で3番手のライバルに17点まで差を広げることとなり、最大獲得ポイント20点の今季最終レースですべてが決する状況となった。
午後16時を前にリバースグリッド採用でスタートが切られたレース3は、フロントロウ2番手発進のミカエル・カールソン(フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR/レストラップ・レーシング)が制し、後方からの猛追を見せたブリンクが0.725差で届かず2位フィニッシュに。
一方のコチュリンスキーは無線で「技術的な問題の発生」を報告したものの、なんとか9位でゴールラインまでマシンを運び、11点差のマージンを持ってシリーズ史上初のランキング2位フィニッシュを達成した女性ドライバーの称号を得た。
「今季も懸命に戦い、週末ごとに一歩前進してきた手応えがある。両タイトルを制覇し、私自身も2位を獲得したチームとしての成果をとても誇りに思っている」と満足げに語ったコチュリンスキー。
「これまでシーズン全体でこれほど一貫性を保ったことはないかもしれない。開幕前時点の目標はトップ3でフィニッシュすることだったけど、その期待を上回る戦果を手にすることができた。大変なことだと理解はしていたけど、最終戦で今季2勝目も挙げ、正直なところ“スタイリッシュ”にやれたと思う。この結果をとても誇りに思うし、今は本当に幸せな気分よ」


