今季の『バサースト1000』でラウンチされる2台は、その後もデモンストレーションとして2022年のRSCカレンダーに載るすべてのイベントで走行が実施される予定で、シリーズCEOであるショーン・シーマーは、Gen3導入が「2023年に遅れても、ファンが待望のニューマシンをトラック上で目撃する機会を止めることはできない」と語っている。
「確かにこれはレースへの導入が遅れる決定だが、新型マシンを一般の人々の前で披露するのが遅れることと同義ではない」と続けたシーマーCEO。
「今季のフィナーレになるバサースト1000決勝の2日前に、マスタングとカマロを公開する予定だ。さらに来季は全イベントで2台を帯同し、デモランを実施するとともにファンが近くでこのマシンを観察する機会も設けたい」
導入延期決定の背景には世界的サプライチェーンの混乱が大きかったというシーマーCEOだが、2021年のスケジュールがずれ込んだことで、クリスマス期間まで各チームは移動を強いられる形となり、時間的な猶予が少なく「望むだけのテスト期間が割けない」ことも考慮された。
「世界的な供給問題を考えると、さらなる車両の開発は依然として課題だ。誰もがトラックに戻ることを望んでおり、3カ月半は我々にとっても本当に長い時間だった。でもまずは12月、バサーストでのフィナーレを楽しみにしよう」
一方、2021年はマット・ストーン・レーシング(MSR)に加入し、フルタイムデビューを果たした21歳のジェイク・コステッキが、2022年からティックフォードに移籍し、すでに去就が発表されたトーマス・ランドル、ジェームス・コートニー、そして契約延長直近のキャメロン・ウォーターズとともに、マスタングのステアリングを握ることがアナウンスされた。
「来季このチームに加入できることに心から興奮している。過去に多くの成功を収めてきたトップチームであり、その資産は計り知れない。チームが僕に与えてくれた機会に本当に感謝しているし、一緒に戦えることを心から楽しみにしている」とコステッキ。この決定により今季チームに在籍したジャック・ルブロークの離脱も確定している。

