しかし、ここで冷静な判断を見せたジェンセンはすぐさまポジションを奪還することに成功し、そのまま2番手でチェッカー。今季8勝目を飾ったマグヌッセンだったが、ジェンセンのタイトル防衛には2位で充分なリザルトとなり、この時点で今季シリーズチャンピオン争いは終結。
3位フィニッシュを果たしたシルベストは、イエローフラッグ下での追い越しによるペナルティの判断が降されたため、レース後に12位まで降格する形となった。
これで連覇を達成したマッシブ・モータースポーツのクルーも気が緩んだか、続くレース2のフォーメーションラップでは新王者ジェンセンのボンネットが緩み、シビックはピットレーンスタートを強いられることに。
リバースグリッドを活かして優位にレースを進めたいフロントロウのインサイト・レーシング勢だったが、ジェイコブ・マシアセンとフィリップ・リンドバーグのアルファロメオ・ジュリエッタ・ヴェローチェTCRは、2台ともに8番手から急浮上を見せたマルクセンのプジョーに瞬く間に飲み込まれる展開に。
そのマルクセンは6周目に首位を奪って以降は盤石のレース運びを披露し、タイトル決定後の今季初優勝を達成。2位マシアセンを挟んで、マグヌッセン&シルベストが3位と4位まで挽回して14周のチェッカーを迎えた。
これで今季最終ヒートをポールポジションからスタートしたマルクセンだったが、後続でクラッシュが発生し、この日2度目のSCピリオドに。リスタート後に躍進したのはレース2を不本意な形で終えていた新チャンピオンで、まず2番手マグヌッセンを仕留めると、11周目には首位のマルクセンも捉えてリードを奪う。
問答無用の直接対決を制した新王者ジェンセンが、今季4勝目を得て獲得ポイントを371点まで拡大。2位マルクセンが325点でランキングでも2位となり、3位表彰台で今季を締めくくったマグヌッセンは、同じく309点でランキングでも3位に浮上してシーズンを終えている。


