シリーズ再開のナイトレースはパスカーレ2勝で幕開け。SVGも年間12勝目をマーク/RSC第8戦シドニー1
そのまま現地時間午後19時10分にスタートが切られた今季初の“ナイトレース”では、高速レフトハンダーのターン1でアウト側からユラユラと揺れるマシンを制御しながら迫ってきたブラウンに対し、ポールシッターが毅然とした対応で首位を守ると、パスカーレがそのまま32周を走破して見事にライト・トゥ・フラッグでの勝利を達成。
2位にGM(ゼネラル・モータース)とのパートナーシップ契約延長を決めたトリプルエイト・レースエンジニアリングのSVGが続き、最後の表彰台にはブラウンに代わり僚友ブロディ・コステッキ(ホールデン・コモドアZB/エレバス・モータースポーツ)が登壇する結果となった。
明けた日曜午前の予選でも残る2ヒートに向け“ダブルポール”を決めたパスカーレだったが、正午過ぎのレース2では、バッドスタートとなったシェル・Vパワーカラーのフォード・マスタングは、オープニングで僚友ウィル・デイビソン(フォード・マスタング/DJR)ばかりかコステッキやSVGにも先行を許し7番手にまで陥落。
最終的に5位でチェッカーを受けたものの、ルーティンのピット作業時に混乱を来たしたDJRは、パスカーレのクルマにデイビソン用に割り当てられたタイヤセットを装着するというまさかの失態を犯し、レース後失格処分の裁定が言い渡されることに。
その一方で、オープニングラップでの2番手浮上から、義務ピットの戦略で文句なしのレースリーダーに浮上していたSVGが、デイビソンとニック・パーカット(ホールデン・コモドアZB/BJR)を抑えて今季12勝目、ここまでのシーズン全21レースで17度目の表彰台を獲得してみせた。
そして週末最終ヒートのレース3では、失格の失意から立ち直ったパスカーレが前日の再演を繰り広げるかのように、スタートの攻防でブラウンを抑え切り週末2勝目。3位にはSVGとのWエース体制でチームを牽引し、今季限りでの勇退を決めている7冠王者ジェイミー・ウインカップ(ホールデン・コモドアZB/レッドブル・アンポル・レーシング)がチームメイトを4位に従えての表彰台を得ている。
引き続き11月6~7日の週末にも“旧イースタンクリーク”ことシドニー・モータースポーツパークでのスーパーナイト戦を予定するRSCだが、参戦全ドライバーに100%のワクチン接種を義務付けるとの方針により、まだ2回目の接種を待つ状況ながらビクトリア州からニューサウスウェールズ(NSW)州への州境検疫を通過していたデビッド・レイノルズ(フォード・マスタング/ペンライト・レーシング)が、当局による再調査の結果、シドニーでの残り3戦を欠場することもアナウンスされている。