「本当に最高の気分だ。地元ドイツのTCRシリーズから始まり、TCRヨーロッパを経て今季はここスペインに新天地を求めた。サーキットに詰めかけたファンが応援してくれているのも伝わってきたし、年間を通じて素晴らしいクルマを用意してくれたチームに感謝したい」と喜びを語ったマイク・ハルダー。
「そして、何よりも今日の主役は妹のミシェルだ。彼女は素晴らしいドライブで表彰台まで来てくれた。タイトル獲得の瞬間をともに祝うことができたし、最高の仕事だったと思うよ」
明けた日曜午後12時30分スタートのレース2は、アズコナのロシア人チームメイトであるエフゲニー・レオノフ(クプラ・レオン・コンペティションTCR/ボルケーノ・モータースポーツ)がリバースポールから発進したものの、ターン1までにそれぞれ2番グリッド、5番グリッドにいたミシェルとマイクのハルダー兄妹が急襲。妹をパスした兄のマイクがリードを奪っていく。
しかし直後に後続車両のコースオフでセーフティカーが導入されると、4周目のリスタートで4番手アズコナが始動。1周後にまずは3番手の僚友をかわすと、続くラップでミシェルを仕留め、新チャンピオンの背後に迫る。
ジリジリと迫る欧州チャンピオンを抑えたかったマイクだが、9周目のターン1で敢えなく首位陥落。約1.7秒までマージンを築いたアズコナが連勝を飾り、2位の新王者に続き、ボルケーノのもう1台をドライブする新鋭イシドロ・カジェハス(クプラ・レオン・コンペティション)が続く表彰台となった。
続いて16時30分からの週末最終ヒートをポールからスタートしたアズコナは、オープニングラップ全周でマイク・ハルダーとのサイド・バイ・サイドを演じて地元ファンを沸かせると、2周目にはリードを奪い、これを引き離すことに成功。こちらもゲスト参戦のグスタボ・モウラ(ヒュンダイ・エラントラN TCR/GC24モータースポーツ)とミシェル・ハルダーを従え、見事な3連勝“ハットトリック”を決めてみせた。
なお、この日曜の結果でシリーズ併催戦としてタイトルが掛かっていたTCRイベリコ・シリーズでも、マイク・ハルダーが新チャンピオンの称号を手にしている。


