一方、3列目をシェアしたセラとカサグランデのシボレー勢は、3冠王者との直接対決を制したカサグランデが4位でフィニッシュ。5位セラに対しスタンディング上のマージンを広げる結果となり、戦前にはランキング7位だったカミーロは、この勝利により同3位にジャンプアップ。一躍、タイトル候補に名乗りを上げる貴重なキャリア通算36勝目となった。

 インターバルを経てそのまま迎えた猛暑日の30分レース2は、トップ10リバースグリッドにより恩恵を受けたセラの僚友リカルド・マウリシオ(ユーロファーマRC/シボレー・クルーズ)が、ラファエル鈴木(フルタイム・バッサーニ/トヨタ・カローラ)とバリチェロのTOYOTA GAZOO Racingブラジル勢を従えて勝利。

 このヒートでも集団のバトルに乗じてトップ5圏内で最初のスティントを進めたカサグランデに対し、セラは5番手争いの車列に飲み込まれ思うようにポジションアップが果たせず。

 最終的にカサグランデが6位、セラが10位と2ヒート連続でポイントリーダーを下回るリザルトとなったセラが、ポイント上で25ポイントのビハインドを背負う格好に。これはインテルラゴスで獲得できる最大56ポイントのほぼ半分に相当するリードとなり、3位のカミーロは上位2名が0ポイントで、自らは勝利を挙げる条件でのみ戴冠可能という、現実的には厳しい数学的な可能性のみが残された。

「ストックカーのポイントリーダーとして最終戦に挑むのは初めてだね」と、26歳の若きタイトル候補筆頭となったカサグランデ。「今週の決勝前にも話したように、相手は何度もタイトルを獲得した経験のある百戦錬磨の男だ。そんな彼に対し、僕は大好きなレースで戦い、速いクルマを与えられ、タイトル獲得の可能性を持っている。この状況を神に感謝したいし、とにかく自分にできることをやるだけだ」

 一方、自身4度目のドライバーズチャンピオン獲得を狙うWEC世界耐久選手権レギュラーのセラも「まだ僕たちは戦いの渦中にあり、レースでは何でも起こりうる」と応じた。

「僕自身、こういうアドバンテージを持ってタイトルを獲得してきたし、今回はこちらにとって簡単な状況じゃないことは理解している。でも今度は僕が“ハンター”の役を演じる番だ。スーパーファイナルの長丁場で、必ず彼のことを捕まえてみせるよ」

トップ10リバースグリッドのレース2では、リカルド・マウリシオ(Eurofarma-RC/シボレー・クルーズ)が勝利
2014年以来のタイトル獲得に挑んでいたルーベンス・バリチェロ(Full Time Sports/トヨタ・カローラ)だったが、ここで終戦に
今季キャリア初勝利も飾っているラファエル鈴木(Full Time Basssani/トヨタ・カローラ)がレース2で2位に入っている

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