このGen3規定は現行のGen2モデルと比較して大幅なダウンフォースの削減を特徴としているが、今回スレイドとフォード・マスタングをシェアした2005年シリーズデビューのコートニーは、ローダウンフォース化したマシンが「ベテランドライバーをサポートすると信じている」とのインプレッションを明かした。
「これまでのクルマとは大きく異なるね。グリップレベルは2008年と非常によく似ているし、これは僕のようなドライバーや(マーク・)ウインターボトム、(ウィル・)デイビソン、そしてシェーン(-ヴァン・ギズバーゲン)に適しているだろうね」と語った2003年全日本F3選手権王者のコートニー。
「若い奴らは、こうしたクルマで“ダウンフォースがない状態”を知らない。それは良いことだ(笑)。今日、もう少し走ることができるのは素晴らしいことだね」
2008年にここクイーンズランドで初優勝を飾ったコートニーは、テクニカルかつハイスピードなこのトラックにおいて、Gen3規定の「顕著な違いを感じた」と言い、ターン5ではスピンを喫する場面もあった。
「エアロバランスにより、グリップレベルは大幅に低下する。ここイプスウィッチのターン1とターン2は非常にハイスピードなコーナーだけど、以前よりマシンがはるかに動き回り、大暴れするんだ」と続けたコートニー。
「リヤがとにかくルーズで、現行規定モデルのようにフロント側のアンダーステアを使ってドライブするのは難しい。さらにリヤのダウンフォースがなければブレーキングでも不安定になり、暴れると同時にロックする率も高まる」
「こうして何か違うものをドライブするのは本当に楽しいし、このカテゴリーでは僕の時代を通してクルマが大きく変わった。このクルマは運転するのが難しいけれど、とにかく楽しいよ!」
また、2022年の実戦に向け「60km前後のマイレージでドロップダウンが始まる」ことを狙ったスーパーソフトタイヤの新コンパウンドは、各車ともに狙いどおりの性能を発揮し「非常に満足する」結果が得られたという。
RSCに供給されるダンロップタイヤの開発を率いるケビン・フィッツサイモンズは、新タイヤが示した初期の兆候に対し「とてもうまくいったと思う」との評価を下している。
「タイヤの性能はスーパーカーの技術部門が求めていたものに合致した。1周3km程度のここ(クイーンズランド・レースウェイ)で18〜20周した後、ドロップオフしていったんだ。序盤は標準のソフトタイヤよりもラップあたり約1秒速かったし、それは基本的に私たちが求めていたものだ。とてもハッピーな結果だね」