「新シーズンに向けチームBMWに戻って来られてとてもうれしい。世界のツーリングカー史上最大のメーカーであるBMWを代表し、20年前にBTCCデビューを果たして以降、すべてのタイトルをともに獲得したチームで戦えることを、心から誇りに思っている」と続けたターキントン。
「もちろん、チャンピオンシップに勝つことが目標だが、ハイブリッド・テクノロジーへの移行はさらなる課題を追加することになる。テクノロジーと重量の変化により、グリッド上のすべてのドライバーがまったく未知の難題に挑むことになるだろう」
「そのため落ち着きを保ち、すべてのポイントの機会を最大化し、信頼性を維持し、レースをうまく戦うことがより重要になる。これまで存在しなかった追い越しの機会を生み出す可能性があり、より持続可能なレースをする機会を私たちに与えてくれる。これは僕にとっても非常に重要なことだ」
そしてBTCCでキャリア通算14勝を記録しながら、2021年は表彰台に未登壇という苦心の1年を過ごしたトム・チルトンは、エクセラー8モータースポーツに移籍して『ヒュンダイi30ファストバック Nパフォーマンス』のステアリングを握ることを決めた。
「2022年のエクセラー8と、この契約を発表することに大いに興奮している。そして、前輪駆動のツーリングカーという慣れ親しんだ環境に戻るのも楽しみだ」と語った34歳のチルトン。
「BTCCでも、それ以外のカテゴリーでも魅力的な契約条件があったが、ジャスティナ(・ウイリアムズ/エクセラー8代表)と話をし、チームが選手権での勝利についてどれほど真剣であるかがわかった」と、かつてはWTCC世界ツーリングカー選手権でも活躍し、昨季は電動ツーリングカー『ピュアETCR』初年度でヒュンダイ陣営にも所属したチルトン。
「エンジニアから舞台裏、クルマのドライバーに至るまで、適切な人材を配置するために多大な労力が費やされてきた。チームが再び前進するため、僕ら全員が協力できると思う」
「トム(・イングラム)は僕と似たドライビングスタイルで、とても速いドライバーなのは周知の事実だ。そしてダン(・ロイド)も世界戦の舞台で多くの実績を重ねた男だ。グリッド上でも最強のラインアップで、みんなと一緒に働くことを楽しみにしている」
そのチルトンが抜けたシシリー・モータースポーツのシートには、25歳の新人ジョージ・ギャンブルが加入し、新たにハイブリッドを搭載する『BMW330e M-Sport』をドライブ。同じくダン・ロイドの抜けたヴォクスホールのファクトリーチーム、パワー・マックス・レーシングは、38歳の大ベテランでシリーズ復帰組のマイケル・クリースと契約し、ヴォクスホール・アストラBTCCの1台を託すことをアナウンスした。
シリーズは今後、3月29日と4月6日にドニントンパークとクロフトの双方で、クローズドとなるオフシーズン合同テストを実施し、4月13日にはスラクストンで、ファンも動員する予定の最後のテスト兼お披露目会となる公式テスト“メディアデイ”を開催。そして同月4月22~24日のドニントンパークで新時代の開幕を迎える。



