すると、同じくシボレー・カマロZL1をドライブするロス・チャスティン(トラックハウス・レーシング・チーム/シボレー・カマロ)が勢いを見せ、この日最多となる83周をリードして、シボレー勢が第2ステージも制していく。
そんななか、スペアカーで挑んでいたカイル・ブッシュらトヨタ勢が気を吐き、レースの早い段階でシフターの問題に対処した18号車のカイルは、43周目にはアクシデントの連鎖反応でスピンを喫してコーション要因になりながらも、49周のリードラップを刻んで上位を走行。エリック・ジョーンズ(ペティGMSモータースポーツ/シボレー・カマロ)を起因にダレル“バッバ”ウォレスJr.(23XIレーシング/トヨタ・カムリ)が絡み、残り3周で最後のイエローを迎えた時点では、その18号車が隊列を率いてトップを走行していた。
「この展開はジョー・ギブス・レーシング全員が努力し、パフォーマンスを有している真の証だ。今日は自分だけでなく11(号車/デニー・ハムリン)、19(号車/マーティン・トゥルーエクスJr.)、そして20(号車/クリストファー・ベル)も“ピッチイン”してくれた。本当に全員に感謝している」
そう語ったカイルは、最後のリスタートに向け4本のタイヤ交換を選択し、3番手で隊列へと復帰する。一方、チーフクルー不在で勝負権を失っていたエリオットとは異なり、ヘンドリックのラーソンとボウマンはすぐさま“ツー・タイヤ”を選択して賭けに出る。
延長リスタートからアウトサイドのハイラインを選択したラーソンに対し、インサイドを抑えたボウマンは、ファイナルラップのターン4でチームメイトに競り勝ちトップチェッカー。ヘンドリック・モータースポーツが戦略勝ちでのワン・ツー・フィニッシュを飾る結果となった。
「チームのみんな、シボレー、そしてアリーの全員に感謝したい。今日はとくに、2本交換を決断したクルーチーフのグレッグ(・アイヴス)のコールがすべてだった。カイル(・ラーソン)とのレースはいつも楽しいし、勝利のためにはいつだって彼を打ち負かさなくてはならないんだ」と、カップ通算7勝目を手にしたボウマン。
「僕らはいつも、お互いにとてもクリーンで、礼儀正しく、敬意を払って勝負をしてきた。今年はかなりひどいスタートだったから、ここへ来て最後のリスタートから勝利を収められたのは特別な気分だよ!」
一方、NASCARエクスフィニティ・シリーズの第3戦はタイ・ギブス(ジョー・ギブス・レーシング/トヨタ・スープラ)が今季初優勝を飾り、同じく第2戦となったNASCARキャンピング・ワールド・トラック・シリーズでは、残り2周のところでゼイン・スミス(フロントロウ・モータースポーツ/フォード・F-150)やチーム代表のカイル・ブッシュらを抑え切った、19歳のチャンドラー・スミス(カイル・ブッシュ・モータースポーツ/トヨタ・タンドラTRD Pro)が勝利。
そして今季から2台体制となった服部茂章率いるハットリ・レーシング・エンタープライズ(HRE)は、ともにアクシデントやトラブルに見舞われながらも、タイラー・アンクラムの16号車が16位、チェイス・パーディの61号車が14位でレースを終えている。




