この展開に助けられ、悠々と首位固めに成功したのがトヨタの68号車をドライブするサンテロで、長年の絶対エースとして君臨したマティアス・ロッシに代わり、今季からチームのリードドライバーを引き継いだ男が、シーズン最初のスプリントで勝利を収め、2位アルドゥソ、3位ラヴァーの順でチェッカー。しかし、3位表彰台を確保したと思われたシボレーに燃料規定違反が発覚し、代わってファビアン・シャナントゥオーニ(ホンダ・シビックSTC2000)が最後のポディウムを得た。
明けた日曜午前の“フルタンクテスト”では、トラブル修復を経たカナピノのシボレーが再び最速となり、抜群のレースペースを確認すると、そのまま40分+1ラップの決勝がスタート。
スタンドの大観衆を前にフロントロウから発進したワークス・シボレー艦隊だったが、3番手スタートのペーニャがすぐさま仕掛け、ふたつ目のコーナーでまずはラヴァーを攻略。トヨタのサンテロ、ホンダのアルドゥソもその動きに乗じて追随する展開となる。
直後にトラブル車両発生でレース中断となり、リスタートでの勝負に注目が集まると、2番手ペーニャと3番手のサンテロがポジション争いを繰り広げる隙に首位カナピノがスパート。優位性のあるペースを武器に、後続を引き離していく。
しかしカナピノの希望は土曜と同じく打ち砕かれ、11周目に突入した時点でシボレーが再びの不調を来し、そのまま戦列を去ることに。レース距離はまだ折り返しを迎える前だったが、首位を引き継いだルノーのペーニャは盤石のドライブでポジションをキープ。追い縋るサンテロを抑え開幕戦を勝利で飾り、最後の表彰台にはアルドゥソを攻略したラヴァーが続き、前日の借りを返すポディウム獲得となった。
そのアルドゥソの背後にはホルヘ・バリオ(トヨタ・カローラSTC2000)が続き、ルノー、トヨタ、シボレー、ホンダ、そしてトヨタと各マニュファクチャラーが入り乱れるトップ5となり、今季も激戦を予感させるSTC2000シリーズ。続く第2戦は、4月10日にブエノスアイレス州バイアブランカに位置するエセキエル・クリソルで開催される。



