「ああ、俺たちはようやくそれを手に入れたようだ」と、今季投入の“Next-Gen”カムリで初優勝を飾ったカイル・ブッシュ。
「どうやって手に入れるかは関係ない。それはすべて『獲ったか、獲られたか』なんだ。なんとも言えない気分だが、今はなんだかデイル・アーンハートSr.にでもなったような感じだ(群衆はいつも、彼の予想外の勝利をブーイングで祝福したことによる)」
ほとんど「何もしなかったようなもの」と展開を振り返ったJGRのエースだが、終盤のリスタート以降は優勝争いに絡むスピードがなかったことも認めた。
「理由はわからない。どちらの場合も雨が降った後のリスタートは速さがなく『ファイア』することができなかった。発火しないまま、取り戻すのに20周以上も掛かったんだ」と続けたカイル。
「全体として、ようやく戻って来れた。勝利は何よりの薬だ。これにはたくさんの意味がある。俺はブリストルならどんなサーフェスでも勝てる。『掛かって来な、ベイビィ!』」
一方、勝利に向けチャージしたブリスコは22位に終わり、アクシデントの全責任は「自分にある」と懺悔した。
「逆転を狙ってタイラー(・レディック)のボトムに“スライダーを投げ込もう”としたが、彼のタイトな動きが予測できなかった。それでルーズになってしまったんだ。あらゆる方向にスピンし、気分は最悪だったよ。彼のレースを破壊したくなかったが、これは100%僕の責任だ。彼とは良い友人だし、こんな終わりにしたくなかった」とブリスコ。
そのレディックは目前で勝利を逃した失望を抱えつつも、からくも2位を確保したダートでの勝負を、紳士的な応対で振り返った。
「僕は彼(ブリスコ)をそんなに近づけさせるべきではなかった。彼は僕を追い詰めることができたし、その手前でもう少し良い仕事をするべきだったんだ。僕らはダートの上でレースをしていて、最後のコーナーで勝負に出るのは当然だ。ガッカリしているが、ファンにとって本当にエキサイティングな展開だっただろう。改めての正直な気持ちとして、僕はもっと良い仕事をして彼を引き離すべきだったね」
最終的にレディック以下、ロガーノ、ラーソン、ライアン・ブレイニー(チーム・ペンスキー/フォード・マスタング)のトップ5に。
そして土曜夜に併催のNASCARキャンピング・ワールド・トラック・シリーズ第6戦は、終盤にカーソン・ホセヴァル(ニース・モータースポーツ/シボレー・シルバラードRST)を逆転したベン・ローズ(トースポーツ・レーシング/トヨタ・タンドラTRD Pro)が今季初勝利。
服部茂章率いるハットリ・レーシング・エンタープライズは、2度のタイヤトラブルに苦しんだタイラー・アンクラムの16号車(トヨタ・タンドラTRD Pro)が31位、後方から追い上げたチェイス・パーディの61号車が13位(トヨタ・タンドラTRD Pro)となっている。



