昨季は車両製作の都合で各マニュファクチャラーが2台の車両を持ち込み、フォーマットの運用によりグループ分けでシェアする方式を採用したが、今季のクプラEKSは4台のクプラe-Racer投入を計画。各ドライバーに1台の割り当てとなるだけに、新人ふたりにはより習熟の時間が与えられる環境が整う。
「僕のモチベーションも非常に高まっている。FIA ETCRは電動モータースポーツの新たな足跡と可能性を示してきたし、これは僕にとっても大きな経験になるだろう」と、初挑戦の電動シリーズに向け意気込むブロンビスト。
「この冒険のためクプラEKSに参加できたことを誇りに思う。僕らはチームとともに覚悟を決めて挑むつもりだし、目標は当然、勝つことだ」
そのブロンクビストと同じくDTMドイツ・ツーリングカー選手権で戦って来たタンベイも「シーズンが始まるのが待ち切れない」と、新選手権への意欲を見せた。
「昨年、このチームは歴史を作ったと言える。そして僕の今季に向けた挑戦は、このFIA ETCRに足跡を残すことであり、その目標の達成するためにここへ来た。レースへの情熱には限界がないし、その熱量をこの素晴らしいチームと共有できるのも最高だ。そのことこそ、トラックでベストなパフォーマンスを発揮するカギになるだろうね」と語ったタンベイ。
また、クプラEKSやヒョンデ・モータースポーツNに続き、2年目のシリーズ参戦を表明していたロメオ・フェラーリは、アルファロメオ・ジュリアETCRのレースシートにルカ・フィリピ残留を決めるとともに、ベルギー出身であるマキシム・マルタンの起用を発表。こちらもDTM経験者にリヤ駆動の電動ハイパワー・ツーリングカーを託す。
「ジュリアのような高性能電動マシンで、初めて自分自身の能力を測定できることに興奮しているよ。僕自身“ティントップ”の世界的カテゴリーで多くの経験があるし、このETCRでの新しい技術的挑戦により、明らかに好奇心と熱意が刺激される。非常に有能なメンバーが集ったチームと一緒に成長し、素晴らしい結果を得るのに貢献したいと思っているよ」と意欲を語ったマルタン。
こうして2022年プログラムの一部を公表したロメオ・フェラーリだが、残るドライバーラインアップも近日中にアナウンスしたい、としている。

