更新日: 2022.04.27 12:31
波乱の共通ハイブリッド新時代は、オープニングヒート勝利のトム・イングラムがリード/BTCC開幕戦
続くラップに向け首位のヒル、ターキントンのBMW同士はポジションを入れ替えながらサイド・バイ・サイドの同門対決を演じると、その間隙を突いたヒョンデが一閃。前に並ぶ2台の330e Mスポーツを押し除けるように前に出ると、ヒルはワイドになり5番手へと後退してしまう。
直後にリッキー・コラード(TOYOTA GAZOO Racing UK/トヨタ・カローラGR Sport)がストップし、6周目にレース再開が宣言されると、そのヒルが猛スパートを開始。8周目にジョージ・ギャンブル(カーガッツ・ウィズ・シシリー・モータースポーツ/BMW 330e Mスポーツ)を、続く11周目のオールド・ヘアピンでサットンをパスすると、みるみるWSRのエースに迫っていく。
ファステストを記録しながら4冠王者とテール・トゥ・ノーズに持ち込んだヒルは、最終シケインで最後のアタックに。しかしここでイン側のタイヤウォールにヒットしたBMWは右フロントのボディワークを破損し大きくスライド。これで勝負アリとなったばかりか、レース後車検で最低地上高違反が認められたヒルは表彰台を奪われ、勝者イングラム、2位ターキントン、そして繰り上げ3位に“古豪”チーム・ダイナミクスのゴードン・シェドン(ハルフォーズ・レーシング・ウィズ・カタクリーン/FK8型ホンダ・シビック・タイプR)の今季初表彰台となった。
そのシェドンは続くレース2で2列目3番手からスタートすると、クラッチの問題で立ち往生したターキントンを降してハイブリッド時代の初優勝を獲得。2位にイングラム、3位にルーキーのギャンブルが続く表彰台に。
しかしリバースグリッド採用の最終ヒートでは、ポール発進となったヒルが雪辱の初勝利を獲得し、キャリア通算4勝目をマーク。2位サットンの背後では、ハイブリッドを使い果たしたにもかかわらず、好ディフェンスを披露していたダン・ロイド(ブリストル・ストリート・モータース・ウィズ・エクセラー8・トレードプレイスカーズ.com/ヒョンデi30ファストバック Nパフォーマンス)をファイナルラップでかわしたジョシュ・クック(リッチエナジー・BTCレーシング/FK8型ホンダ・シビック・タイプR)が続くポディウムとなった。
こうして幕を明けたハイブリッド新時代の2022年BTCCシーズン。続く第2戦は5月14~15日の週末にブランズハッチ、インディ・サーキットで争われる。