「そう、僕は多くのチームやメーカーと一緒に戦った。今、この勝利でトヨタのボックスをチェックすることができたが、それは家族についての話であり、僕はクルーやチームのメンバー全員を愛している。真新しいカーナンバーでゼロから作業するのは、最も満足のいくことだね」
一方、このレースで29周のリードラップを記録したラーソンは、ウォールにタッチする直前に「カートとのコンタクトはなかった」と語りつつ、勝利を目指したチャージは叶わなかった、と明かした。
「もちろん勝ちを狙ったけれど、ハイラインでは彼の位置を見ながらスロットルを絞らざるを得なかった。今日はその位置で少しキツかったけれど、カートとのレースは楽しかった。チームには感謝しているけど、今日は本当にたくさん壁に当たって苦労したよ」
3位カイルに続き、5位まで回復してきたベルや6位のマーティン・トゥルーエクスJr.(ジョー・ギブス・レーシング/トヨタ・カムリ)を従え、4位チェッカーを受けたハムリンは、自身のカップシリーズ通算47勝、そしてデイトナ500で挙げた3勝よりも、眼前で見たカートの勝利に「感情的になった」と、レース後のインタビューで涙を浮かべた。
「それは僕の目の前で繰り広げられ、正直に言って、心の底から1-2フィニッシュを望んでいたから、その点だけは悔しいんだけどね」と続けたハムリン。「本当におかしな部分だが、その瞬間をライブで見て思わず『行け、行け!』と叫んでいたんだ。それはとても奇妙な気持ちだ。僕自身、自分のラップタイムを見て、自分の仕事をしていたし、クルマのパフォーマンスを最大限引き出すことに集中していたからね」
その後、ビクトリーレーンに向かうカートと祝福を交わしたハムリンは「これまでの勝利で、これに匹敵するものはなかった」と明かした。
「感情的に? 確かにそうだね。どうしてだろう、この勝利がデイトナ500よりエモーショナルに感じられるんだ。わからないけど、目の前でライブで見たからかな。彼らがどれほど一生懸命働いているかを知っているし、僕らは家族だ。僕らが今いる小さな建物のなかには、家族がいる。皆、非常に距離が近くて親密だから、その理由でこの勝利が大きく感じられるんだろうね」
併催のキャンピング・ワールド・トラックシリーズ第8戦は、134周のうち108周をリードしたタイ・マジェスキー(トースポーツ・レーシング/トヨタ・タンドラTRD Pro)からのレイトチャージを喰い止め、ゼイン・スミス(フロントロウ・モータースポーツ/フォードF-150)が勝利。服部茂章率いるハットリ・レーシング・エンタープライゼスは、16号車タイラー・アンクラムが16位、序盤トップ10圏内を走行したチェイス・パーディの61号車は、ラスト6周で最後尾から20台抜きを披露し、13位までカムバックしている。


