更新日: 2022.05.18 17:29
BTCホンダのジョシュ・クック連勝。ポール獲得のBMWターキントンも今季初勝利/BTCC第2戦
しかし日曜決勝はスタート前の急な雨雲襲来で様相が一変し、4番手アダム・モーガン(カー・ゴッツ・ウィズ・シシリー・モータースポーツ/BMW 330e M-Sport)まで4台並んだBMW勢を出し抜き、FF勢最上位となる5番手発進だったクックが躍進。数台がスリックタイヤを選択する難しい路面コンディションのなか、オープニングラップで3番手に進出したBTCホンダだったが、1度は“サーティース”でワイドになり4番手へと逆戻り。
そのままフロントタイヤ発動を待って7周目にジェリーを仕留めたクックは、13周目の“パドック・ヒル”で漆黒のBMWを、4周後にそのオーバーテイクを再現するかのような動きで4冠ターキントンをパスし、そのままトップチェッカー。BMW勢は終盤さらにグリップを失ってラインを外すことが増え、その隙を突き“ノン・ハイブリッド”のイングラムと、新生モーターベース・パフォーマンスから参戦のダン・カミッシュ(NAPAレーシングUK/フォード・フォーカスST)がポディウムを獲得する結果となった。
続くレース2でも勢いを維持したホンダのクックは、小雨が降り続くなか全車ウエットを装着した勝負でも速さを披露し、2位カミッシュ、3位にロリー・ブッチャー(TOYOTA GAZOO Racing UK/トヨタ・カローラGR SPORT)が続く表彰台に。TGRカローラにとってはこれが今季初表彰台となり、レース1はスリック装着で最後尾付近まで沈みながら、レコードラインが乾いた終盤7位までカムバックした前戦ギャンブルの雪辱を晴らす結果となった。
そして週末最終ヒートのレース3は、2度のセーフティカーが介入する荒れた展開となるなか、フルウエットと化した路面で息を吹き返したターキントンが冷静さを発揮して今季初優勝。2位に僚友のヒル、3位にはシリーズ復帰組のボビー・トンプソン(オートブライト・ダイレクト・ウィズ・ジャーニーヒーロー/セアト・クプラBTCC)が入った。
「簡単な日曜ではなかったが、勝利で終われたのは何よりだ。とても気分が良いね(笑)」と満足げに語ったレース3勝者のターキントン。「昨日は完全にドライの状態でポールを獲得したが、今日は完全に濡れた状態で勝つことができた。BMWを充分に活用できないのはその中間の天候で、残念ながら今日のふたつのレースでそれが発生した」
一方、この週末2勝と成功を収めたクックも「これを続ける必要がある」と、すでに選手権を見据えて気を引き締めた。「昨年は週末が悪かったために、チャンピオンシップ争いに敗れたと考えている。僕らは今後も大きなポイントを獲得し続ける必要があるし『太陽が輝いている間に干し草を作り』、チームを後押ししていくつもりさ」
この週末の結果、イングラムが変わらずランキング首位を維持し、クックが8ポイント差の2位に浮上。続くBTCC第3戦は5月28~29日に高速スラクストンで争われる。