明けた日曜は2ヒートを通じて1回のタイヤ交換義務を伴う、20分+1ラップ勝負のリピート開催が予定され、オープニングは17歳のモンテネグロ、18歳のバリオが並ぶフレッシュなフロントロウに対し、天候が急なシャワーを見舞ったことでさらに波乱の予感が漂う。

 幸いにして雨はすぐに上がったものの、セミウエットと化したトラックでグリーンライトが灯ると、まずはTGRのルーキーが1歳年長の意地を見せ、首位浮上に成功する。

 2周目からタイヤ交換義務消化のためマティアス・ミラ(ルノー・フルーエンスGT)らが早々にピットロードへ向かうと、4周目には50kgのバラストを搭載しながら4番グリッドを得ていた王者カナピノもタイヤ交換義務消化へと向かう。

 これでアドバンテージを得たのが首位のバリオで、彼はこのヒートを無交換でフィニッシュすることを選択し、トヨタ加入4戦目にして初のトップチェッカー。一方でファイナルラップで2番手にいたシボレーのラヴァーがここでピットへ向かい、セカンドレースに向けフレッシュタイヤをチョイスする意外な戦略を採り、代わってこちらも無交換のモンテネグロが初表彰台に。ルノー時代には連覇も経験したアルドゥソが開幕からの苦しい流れを断ち切る3位表彰台を確保した。

 続いて開催されたレース2は、序盤から無交換の上位4台がどこで義務ピットに向かうかが注目されたが、まず4周目に首位バリオがピットへ呼び戻され、代わって先頭に立ったモンテネグロが隊列を率いる展開に。

 しかしその背後から5番手発進のラヴァーが新品タイヤの威力を発揮してみるみる迫ると、11周目に力尽きたモンテネグロがピットへ。ここでリードチェンジとなり、ラヴァーが4戦連続表彰台と選手権リーダーの座を奪う戦略勝ちを収めることに。2位にミラ、3位には2019年王者リオネル・ペーニャ(ルノー・フルーエンスGT)と、ルノー勢が背後を固めるリザルトとなった。

 これで110点としたラヴァーに対し、最大バラスト60kg搭載のカローラでクラッチトラブルにも苦しんだTGRのジュリアン・サンテロ(トヨタ・カローラSTC2000)が101点で続く構図に。続く第6戦はサンティアゴに位置する同国が誇る国際トラック、テルマス・デ・リオ・オンドを舞台に6月11~12日の週末に争われる。

今季トヨタ陣営に加入した18歳のホルヘ・バリオ(トヨタ・カローラSTC2000)がレース1を制する
レース2はチャンピオンの僚友ベルナルド・ラヴァー(シボレーYPFクルーズ)が4戦連続表彰台となる勝利を飾った
これで110点としたラヴァーが新たなチャンピオンシップリーダーに躍り出た

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