そして決勝日午前にはホンダ・レーシングが前日の声明に対する回答を発表し、カスタマーチームは「グッドイヤーからのすべての推奨事項に従っていることを完全に確信している」と強調した。
<以下、ホンダ・レーシング/ステートメント>
「ホンダのふたつのカスタマーチーム、ALL-INKL.COM・ミュニッヒ・モータースポーツとリキモリ・チーム・エングストラーは、WTCR Race of Germanyの予選中にタイヤの損傷を報告し、そのパフォーマンスから危険な状況に直面しました」
「ホンダはWTCRに強い関心を持っており、その中心にあるのはチャンピオンシップの完全性を維持したいという願望であり、このような状況が発生したことを残念に思っています」
「この点に関して、ホンダは2022年のWTCR、とくにニュルブルクリンク・ノルドシュライフェでのレースに向け、グッドイヤーから与えられたすべての技術的推奨事項を順守しているというカスタマーレーシングチームの態度に、絶対的な信頼を寄せています」
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この後、FIAの関係者やグッドイヤー、そして参戦各チームと緊急ミーティングを持ったプロモーターのディスカバリー・スポーツ・イベントは、オーガナイザーとして声明を出し「2022年の第3ラウンドと第4ラウンドとして予定されている、ドイツでのレース1とレース2を、安全上の理由から開催しない」とアナウンス。この決定が確認されたのは、オープニングレースが始まるまで1時間を切ったところだった。
こうしてキャンセルを余儀なくされたタイヤの安全性の問題に関して、グッドイヤーは「包括的なテクニカル分析」を実施すると反応した。
<以下、グッドイヤー/ステートメント>
「安全性は私たちの最初の考慮事項であり、ニュルブルクリンクのような特定の要件を備えたサーキットで、走行するのに必要な自信をドライバーに与えることの重要性を理解しています」
「私たちは、今後のFIA WTCRレースイベントを考慮し、レースコンディションに基づいた製品の精度と品質、タイヤ使用法の完全で包括的なテクニカル分析を実施することを約束します」
「今週のさまざまなセッションで経験したタイヤの状態に続いて、報告された生産バッチの予備的なトレーサビリティ・レビューを実施しました。これまでの分析では、返品されたタイヤの検査とともに、仕様に関する製造上の問題は特定されていません」
「現在のFIA WTCRのレースフォーマットで、この仕様を今後も使用することを推奨する前に、チームと協力して報告された状態をさらに分析する必要があります。そのためすべてのタイヤを収集するつもりです」
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続くWTCR第3戦は6月11~12日にハンガロリンクでの1戦が予定されている。


