更新日: 2022.08.05 18:18
名実ともに“ブラジルで最も成功した外国人”に。TGRカローラのロッシが2勝目を記録/SCB第7戦
そうコメントを残して日曜午後13時過ぎからのレース1に挑んだラモスは、序盤の数ラップこそリードを維持したものの、30分+1ラップのスプリントで背後のフラガとロッシに攻め立てられる展開に。
すると義務ピットに向け同時にピットレーンへと飛び込んだ首位ラモスとフラガは、ファストレーンで疑惑のアンセーフリリースとも言うべき際どいタイミングで、サイド・バイ・サイドのままコース復帰を果たす。その直後、2台には最悪の結末が訪れ、フラガと絡んだラモスがスピンを喫し、ここで勝利へのチャレンジは敢えなく終了。ひさびさのSCB実戦となった2016年チャンピオンにはペナルティが課されることに。
これで漁夫の利を得たのが隣国アルゼンチンから“越境参戦”を開始して2年目のロッシで、前戦ヴェロパークのダブルヘッダーでは週末4戦で3回の表彰台を獲得した勢いそのままに、2番手ラピーニャと3番手ギリェルメ・サラス(KTFスポーツ/シボレー・クルーズ)からのプレッシャーを跳ね除けトップチェッカー。第4戦ヴェロチッタでの初優勝に続き、今季2勝目を飾ってみせた。
「本当にスペシャルな気分だ、夢がかなったよ。このまま1日が終わって欲しくないほど、本当に幸せだ。子供の頃からテレビでたくさんのレースを観戦して来たし、このインテルラゴスで勝てたことは大きな喜びであり、トヨタ、TGR、そしてチームのメンバー全員に感謝したい」と、ブラジル出身ドライバー以外でSCB最多勝となったロッシ。
そのままレース1直後にわずかなインターバルで開始されたレース2は、リバースグリッドの最前列から出たトヨタのカミーロと、フロントロウのロドリゴ・バプティスタ(クラウン・レーシング/シボレー・クルーズ)に対し、前戦で惨敗を喫した元王者フラガが逆襲。強豪ユーロファーマRCが繰り出す戦略の優位性を完璧に活かし、史上最年少チャンピオンが義務ピットを経てオーバーカットに成功。そのまま2秒927差でフィニッシュラインを越え、代打起用に応える戦果を残した。
「本当に良い週末になった。Eurofarma-RCとダニエルからの招待を受け、とても光栄だったよ。ひさびさに親しい友人やストックカーの面々にも会うことができたし、こうしてレース2を獲ることもできた。レース1だけはセザールと残念なアクシデントになってしまったが、シリーズを代表するチームで勝てたことをうれしく思うよ」
一方、勝者フラガと2位カミーロの背後でチェッカーを受け、自身初の表彰台獲得かと思われたバプティスタだったが、再車検で最低重量制限違反は発覚してまさかの失格に。結果、リカルド・ゾンタ(RCMモータースポーツ/トヨタ・カローラ)が繰り上がりの3位となった。
続くSCB第8戦は、9月3~4日の週末にサンパウロ州の山間部、モジ=グァスーに位置するアウトドローモ・ヴェロチッタで争われる。