迎えた日曜決勝はスタートから2番手クリストファー・ベル(ジョー・ギブス・レーシング/トヨタ・カムリ)、3番手カイルと陣営内の護衛を引き連れてリードを維持したウォレスだったが、25周目のターン2ではそのカイルを筆頭にギブスやオースティン・シンドリック(チーム・ペンスキー/フォード・マスタング)ら9台が絡む“ビッグワン”が発生する。
この混乱を経てベルとハムリンが1-2でステージ1を獲り、そのままステージ2でも編隊走行でレースを支配していく。そのままステージ2もハムリンが制し、今日は誰もが“トヨタの日”だと感じたファイナルステージ。
2番手を走行中だったベルは、タイヤ交換を終えたロス・チャスティン(トラックハウス・レーシングチーム/シボレー・カマロ)と遭遇し、背後からターン4のアウト側へ出ようとしたシボレーのプッシングを受けカムリはアウト側のウォールへ激突。これが引き金となり、160周目にこの日最後のコーションとなる。
一方、レースを通じて38周のリードラップを刻んだハムリンも、最後のピットストップでタイヤ交換に手間取り、タイヤ回収に向かうべくウォールを越えたクルーの人数が多すぎたとして安全違反のペナルティを受け、隊列の後方から最後のリスタートを強いられることに。
これで俄然、優位に立ったのがコーションを前に最後のピット作業を終えていたハーヴィックで、リスタート以降ライバル陣営がピットレーンへと降っていくのを尻目にリードを継承。残り38周を快走した46歳のベテランが2.9秒のマージンでトップチェッカーをくぐった。
「確かにちょうどいいタイミングだった。ここ数週間、僕らはいくつかの良い走りを見せ、ポコノでもクルマは良く走ってくれたが、運に見放されたからね」とひさびさ勝利の喜びを語ったハーヴィック。
「このNext-Genマスタングをより速く走らせるため、僕らが持っているものを最大限に活用し、1年を通じて掘り下げて来た。必要なことを実行し、良い仕事をしたスチュワート・ハース・レーシングの全員を本当に誇りに思っているよ」
土曜に併催されたNASCARエクスフィニティ・シリーズ第21戦は、最終ステージを支配したタイ・ギブス(ジョー・ギブス・レーシング/トヨタ・スープラ)が今季5勝目を挙げ、その勢いを維持した日曜のカップ戦では、最後のピットでスピード違反のペナルティを受けながらもトップ10までカムバックし、カートの代理を務めるここ3戦で最高位フィニッシュを獲得している。



