明けた日曜も先頭スタートの優位性は変わらず、ポールシッターのアンダーソンがリードを維持すると、背後では4番手発進のヒューゴ・ネルマン(ブリンク・モータースポーツ/アウディRS3 LMS 2)がジャンプアップし、ダールグレンとセーデルシュトレームを仕留めて2番手に躍進する。
するとポジションを失ったレース1勝者は後続の急襲に遭い、3台と絡んでセーフティカー出動の引き金となる。さらに波乱は続き、リスタート後も首位を守ったアンダーソンに対し、ネルマンに次ぐ3位でフィニッシュしたダールグレンは「不正スタート」の裁定で20秒加算が言い渡され、8位降格の結果となってしまった。
しかしこの結果により、最終ヒートのリバースポールを得たダールグレンは、漁夫の利ながら先頭スタートのアドバンテージを最大限に活用し、バックマンに加えて宿敵トビアス・ブリンク(ブリンク・モータースポーツ/アウディRS3 LMS 2)と2台のアウディを抑え込むことに成功。ダールグレンがSTCCキャリア通算51勝目を手にした。
「レース2の後は心底ガッカリしていたけど、そのおかげでレース3での強力な勝利を得ることができて本当に良かった。結果オーライだね(笑)」と安堵の表情を浮かべたダールグレン。「チームは素晴らしいクルマを提供してくれたし、問題はあったもののリードを広げることが重要だった。それが達成できて本当にうれしいよ」
この結果、リーダーボード上で185点としたチャンピオンに対し、2番手以降は3名がわずか1点差にひしめく混戦に。138点の2位アンダーソンに対し、セーデルシュトレームとブリンクが同率の137点で続く展開となった。
「まずはこの週末に、チームのおかげで2022年の初ポールと待望の勝利を挙げることができて本当に興奮している。ただ、レース2でのアクシデントはバカげていて本当にガッカリした。レース3でのチャージバックでリベンジはできたが、それでも貴重なポイントを失った。そうは言っても、僕はまったくあきらめず、最後のレースまで戦い続けるつもりだ」と決意を語ったセーデルシュトレーム。
続くSTCC第5戦は、9月10~11日にスカンジナビアン・レースウェイこと、おなじみアンダーストープで争われる。


