更新日: 2022.08.29 12:34
首位2台の接触により史上初の“兄弟ワン・ツー”実現。レース2ではストルツが初勝利/DTM第5戦ニュルブルクリンク
日曜午前に行われたレース2の予選では、前日の勢いそのままにシェルドンがポールポジションを獲得、その隣にはケルビンがつけ、兄弟でフロントロウを独占する形に。3番手スタートはデニス・オルセン(SSRパフォーマンス/ポルシェ911 GT3 R)、4番手にはトーマス・プライニング(クース・チーム・ベルンハルト/ポルシェ911 GT3 R)、5番手にエング、6番手に昨年チャンピオンのゲーツがつけた。
なお、予選で4番手タイムを記録したボルトロッティは、前日のフラガへの接触のペナルティにより5グリッド降格となり、9番手からのスタートとなった。
スタートでは、2番手のケルビンが出遅れる一方、ポールスタートのシェルドンには5番手スタートのエングが並びかける展開に。混戦のオープニングラップを終えると、シェルドン、エング、オルセン、ケルビン、プライニングのトップ5に、7番手スタートだったストルツが続くオーダーとなる。
2周目に入ってBMW同士のトップ争いが加熱するなか、ケルビンはさらにふたつ順位を落として6番手へと後退することとなった。
4周目の最終コーナーで、ラストとダービッド・シューマッハー(メルセデスAMG・チーム・ウィンワード/メルセデスAMG GT3)が接触。スピンアウトしたラストはランオフエリアのグラベルに埋まり、左フロントを破損したシューマッハーも1コーナー先でマシンを止めた。これによりセーフティカーが導入されることとなった。
このセーフティカー中にピットウインドウがオープンとなったことにより、上位勢では2番手のエングを除く全車がピットへなだれ込んだ。ここで素早い作業とピットアウトにより事実上の首位に立ったのがストルツだった。ピットイン組の2番手はシェルドンで、これにオルセンが続いた。
翌周にはエングらステイアウト組も続々とピットへ。この2周をいずれもステイアウトしたのは、今回ゲストドライバーとして出走している、DTM史上最年少(17歳)のテオ・オーバーハウス(ワーケンホルスト・モータースポーツ/BMW M4 GT3)のみとなり、オーバーハウスの背後にストルツ以下がつける形でリスタートが切られた。
ここでストルツが首位をキープし、オルセンが続いた一方で、シェルドンは順位を大きく落とすことに。3番手にはアウアーが浮上した。4番手にはケルビン、その背後にはボルトロッティがポジションを上げてきていた。
結局、上位陣はこのピット後の順位をキープしたままフィニッシュ。ストルツはDTM初勝利となり、オルセン、アウアーが表彰台に登壇した。
終盤にかけてはケルビンとボルトロッティによる4番手争いがヒートアップ。ボルトロッティはマシンをスライドさせながら何度も並びかけようとするが、なかなか決定打に至らない。
やがて55分が経過し、『プラス3周』というレース距離がアナウンスされた後も両者のバトルは続いたが、ターン4でボルトロッティがインから並びかけた瞬間にマシンのサイド同士で接触。ボルトロッティはその場でリタイアとなり、2戦連続のノーポイントでレースを終えた。
ニュルブルクリンクラウンドを終え、チャンピオンシップリーダーが交代。シェルドン・ファン・デル・リンデが110ポイントで首位に立った。ポイント加算ならなかったボルトロッティが89ポイントでランキング2位、85ポイントのアウアー、81ポイントのラストと続き、初優勝を達成したストルツは73ポイントでランキング5位へと浮上した。
シリーズは残り3ラウンド/6レース。第6戦は9月9〜11日、ベルギーのスパ・フランコルシャンで開催される。