「楽しかったよ。僕のクルマはファイナルラウンドでスピードアップし、計画どおりの走りができた。ホールショットの差で勝利が飾れて、これほどの大金を稼げたのは本当にクールだ」と、この1夜にして8万ドル(約1153万円)を稼ぎ出したキャップス。
「今季は非常に多くの特別な瞬間があったが、うまく行けばこれが明日まで続くだろうね。それは僕らにとって本当に、本当に大きな栄誉なんだ」と、対ウィルカーソン戦では時速333.58マイルで3.864秒を記録し、今季5回目のNo.1クオリファイアーも獲得したキャップス。
「僕らは今、素晴らしいレースカーを手に入れている。昨年は惜しいところでつまずき、望んでいた“Big Go”のタイトルを逃してしまった。今日のこの“コールアウト”での勝利を楽しみに、明日に備えるとするよ」
そう語ったキャップスは、明けた月曜のインディアナポリス・レースウェイパークでも勢いを維持し、デール・クリージーJr.やTGRNAの僚友J.R.トッド、そしてふたたびの帝王フォースらを3.88秒の最速タイムで降し、順当にファイナルへと駒を進める。
そこに立ちはだかったのが現ポイントリーダーのハイトで、昨季の決勝と同じ顔ぶれが並ぶと、NAPAカラーの『トヨタGRスープラ・ファニーカー』は3.911秒と時速327.98マイルを叩き出し、出遅れた宿敵を完全撃破することに。これで昨年最終戦のリベンジを果たすとともに、チームオーナーとして最初の1年を戦ったキャップスが、別の重要な勲章を追加することに成功した。
「とてもシュールな感覚で、言葉にすることさえできない。NHRAの遺産と歴史を体現するような、こんな大きなイベントで優勝した事実からは、非常に多くの感情が生まれるものなんだ……」と、この2日間合計で18万ドル(約2600万円)の賞金も手にしたキャップス。
「今年はチームオーナーとしての1年目であり、僕の周りにはたくさんの助けがあった。非常に多くのメンバーが、僕らがすることや構築していることの仲間に加わってくれ、そのサポートを得ることができてとても感謝しているよ」と謝辞を続けたキャップス。
「僕は今アメリカンドリームを生きているし、自分の小さなビジネスを持っていて、そうした良きすべての人々が周囲にいてくれる。今夜のパーティは大規模なものになるだろうし、何よりすべての子供たちに! 夢を見ることを止めないように。本気で取り組めば何でもできる、それがこのトロフィーなんだ」
結果、プレーオフ“カウントダウン”を前にキャップスはランキング2位に浮上し、トップフューエル部門は、2017年に史上初の女性シリーズチャンピオンに輝いたブリタニー・フォースとの対決を制し、トヨタ製エンジンを搭載するアントロン・ブラウンが勝利。ブラウン自身4度目の“Big Go”タイトル獲得で今季2勝目を飾り、この全米選手権の週末はトヨタ陣営が両トップカテゴリーを制圧している。



