「ストックカーにとっても僕らにとっても幸せな日だ! 僕はバビに『このトラックで勝利を目指す』と宣言していたんだ」と、ドラマティックな展開を制したラピーニャ。
「僕はそれを得るためにすべてを注いでドライブしたし、今は本当に幸せだ。チームは週末を通して素晴らしい仕事をしてくれたし、彼らが僕に与えてくれたクルマに感謝したい。ここで勝つのは非常に難しいし、今はただ祝うだけさ。なんて日だ!」
一方、チームマネージャーから昇格して父の仕事を引き継いできたバーバラは、この勝利を「もちろん父に捧げる」と自身の代表初勝利を噛み締めた。
「私がこの役割を担当して以来、このカテゴリーで刻んできた各ステップは、本当に簡単なものではありませんでした。でもチームの競争力は素晴らしく、非常にプロフェッショナル。そこにサインインし、良い結果に向け短くてもしっかりとした一歩を踏み出すことに専念してきた。何事も偶然はなく、この結果も運ではありません」と続けたバーバラ代表。
「私の周囲には同じ目的で団結している信じられないほどの専門家がいるし、フェリペは長年この部門に所属し、すべてのステップを学び吸収してきました。本当におめでとう! 父を称える最善の方法は、このクルマをサーキットで走らせ、彼を誇りに思い続けること。彼も天国で大きく手を振って喜んでいると確信しているわ」
2位バブティスタ、3位チアゴ・カミーロ(イピランガ・レーシング/トヨタ・カローラ)の表彰台に続き、4位のアラム・コデア(ブラウ・モータースポーツ/シボレー・クルーズ)を挟んでロッシがトップ5を獲得。このポジションでは初参戦サンテロが奮闘していたものの、王者ガブリエル・カサグランデ(A.マティス・フォーゲル/シボレー・クルーズ)とのアクシデントによりレースタイムに5秒が加算され、さらに自身のジャンプスタートにより20秒も追加され14位に沈む結果となった。
しかしこの結果が続くドラマを巻き起こし、フレッシュタイヤを装着したサンテロは早めのピット作業で“サブマリン作戦”を遂行し、レース2の18周目まで首位を快走する。ただ、同じ戦略で19番手からの挽回を狙っていたシリーズ3冠のリカルド・マウリシオ(ユーロファーマRC/シボレー・クルーズ)が、ピットアウト直後に背後へ迫るとストレートエンドでの首位奪取に成功。
その後も喰い下がったサンテロだったが、2位チェッカー後にふたたび「ジャンプスタート」裁定を受け9位へと降格し、鮮烈な印象を残した浮き沈み満載のレースウイークが終了。結果、2位ゾンタ、3位にガエターノ・ディ・マウロ(KTF Sports/シボレー・クルーズ)の表彰台となった。
続くSCB第9戦は、9月23~25日の週末にリオグランデ・ド・スル州中心部に位置するサンタクルス・ド・スル国際サーキットで争われる。


