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投稿日: 2022.09.14 17:35
更新日: 2022.09.14 17:37

開幕戦失格裁定とリザルト改変の波乱を経て、バックマン兄が連勝。ブリンクも勝利/STCC第5戦


海外レース他 | 開幕戦失格裁定とリザルト改変の波乱を経て、バックマン兄が連勝。ブリンクも勝利/STCC第5戦

 しかし懸命の修復作業を経たアウディは、レース1のグリッドを決めるQ1でなんと最速タイムをマークして復活のポールポジションを獲得すると、続くQ2ではバックマンが最前列を確保。一方、Q1で3番手としたダールグレンは、なんとか0.062秒差でレース2の4番グリッドを死守した。

「本当に楽しい予選セッションだった。でも何より、チームに心から感謝している。最終テストでのクラッシュから予選に復帰して、本当に速いラップタイムを設定できるようになるまで。すべての仕事をこなしたチームには称賛しかないね」と、ポールに加えてレース2の3番手も獲得したネルマン。

 一方のダールグレンは「バラスト搭載量(40kg)を考えれば、結果は惨事ではないけれど、決してそれ以上でもないね」と、不満げな結果でセッションを終えた。

「Q2では、あるセクターで大きくタイムを失った。レース前に分析する必要がある。それでもポジションはまだ大丈夫だし、僕らの前には波乱に満ちたレースがいくつかあるだろう。それは確かだ」と続けたダールグレン。

 迎えた日曜レース1は、ポールシッターのネルマンを筆頭にドライのトラックに対し全車がウエットタイヤを装着してスタート。ブリンクが力強いダッシュでダールグレンの前3番手に躍進する。しかし直後に後続のブレーキロックに巻き込まれ、グラベルトラップ送りの憂き目に遭う。

 一方、首位争いは早い段階からネルマンにプレッシャーを掛け続けたバックマンが2周目にオーバーテイクを決めると、まだドライの路面に苦しんだネルマンはダールグレンの先行も許し、ズルズルと後退する展開に。勝者バックマンはダールグレンに4秒以上の差、そして最後の表彰台に滑り込んできたアンダーソンは10秒以上離れてのチェッカーとなった。

 続いて13時半を過ぎて始まったレース2も、バックマンが今度はポール発進から“ライト・トゥ・フラッグ”の連勝を記録。ウエットパッチが点在し、レコードライン上が乾く難しいコンディションでネルマンを抑え切り、3位にダールグレンが続く結果となった。

 そして15時を回ってスタートが切られた週末最終ヒートは、リバースポールのマリウス-ソルベルグ・ハンセン(MSHモータースポーツ/フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR)がターン1でミスを犯してワイドに。これでブリンクが労せずして首位を手にする。一方、背後から勢いを見せたダールグレンは、アンダーソンも仕留めて2番手へと上がってくる。

 このヒートはほとんどのドライバーがスリックタイヤで発進したが、周回が進むにつれて雨が強まり、6周目にはターン4でコースオフが頻発。ここでセーフティカーが導入される。

 先導走行期間が長く取られ、最終的にレースは残り1周でリリースされると、激しい雨が降ったにも関わらず全車が大きなアクシデントなく最終ラップを走り切り、ブリンクが1.5秒差でフィニッシュラインに先着。2位ダールグレン、3位アンダーソンの表彰台となった。

「表彰台に上がる可能性のある3ヒートのうち、そのすべてでポディウムを実現させた。波乱に富んだ良い週末だったよ」と、最低限の職務を遂行した王者ダールグレン。「とくに最後のヒートで6番手から2位にカムバックできたのには満足している。最終戦のフィナーレに向けて充分なマージンがあるが、タイトル防衛のために懸命に戦わなければならない。間違いなく、その準備ができているよ」

 この週末で219点としたチャンピオンに対し、急浮上バックマンが195点、アンダーソンが182点で追う展開へと変わった2022年STCCシーズン。続く最終戦マントープパークでのタイトル決定戦は、9月30~10月1日に争われる。

Q1最速というセンセーショナルな復活劇を演じたネルマンは、レース2で2位に滑り込んだ
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「ダブルウインを達成できて最高の気分。最終戦も全力で戦う、と逆転タイトルを狙うバックマン
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レース3を制したトビアス・ブリンク(ブリンク・モータースポーツ/アウディRS3 LMS 2)は、177点でランキング4位につける
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