前日のクラッシュによるマシンの破損、さらにはドクターストップなどが響き、日曜のレース2に参加できたのは20台。シューマッハーやキャシディをはじめ、7台が不出場となった。
予選では最速タイムをマークしていたフェリペ・フラガ(レッドブル・アルファタウリ・AFコルセ)がクラッシュし、赤旗に。原因車両ということでタイムが抹消された結果、ラストがポールポジションへと繰り上がった。
レースコントロールがセッションを再開しないという判断をしたため、多くのドライバーがアタックをできずに予選を終えてしまう。この結果、タイトルを争うシェルドンは5番手から、アウアーは11番手から、レース2をスタートさせることとなった。
レースのスタートでは、抜群のダッシュを決めた4番手スタートのウィットマンが1コーナーにトップで進入し、ラスト、クレメンス・シュミット(GRT・グラッサー・レーシング.com/ランボルギーニ・ウラカンGT3)と続くオーダーに。

シェルドンは2周目までに4番手にポジションを上げ、アウアーも6番手と、タイトルを争う役者たちが上位に進出してくる。しかしその後シェルドンはツークに抜かれ6番手、アウアーも7番手に順位を下げる。
トップ3台が後続を引き離していくなか、残り45分、シェルドンとアウアーは早めの同時ピットへ。シェルドンはピットアウト後も好ペースを維持し、ステイアウトを続ける上位3台との見えない戦いとなる。
残り39分でシュミットがピットへ。次の周にはラスト、さらに1周後にはトップのウィットマンもピットへ向かう。
ここでアウトラップのウィットマンにラストが襲い掛かり、ヘアピン立ち上がりから並走すると、スタジアムセクションでのサイド・バイ・サイドで接触を繰り返しながらラストが前に出た。
しかし、次の周ではラストがグリーンへマシンを落とした隙にウィットマンが抜き返し、再び首位に立つ展開に。
レース折り返しを過ぎ、実質3番手を走っていたシュミットは右リヤタイヤのパンクにより無念の戦線離脱。ウィットマン、ラスト、シェルドンという実質のトップ3に変わる。
結局後半はこの順位のままレースが進行し、ウィットマンが最終戦にして今季初優勝。3位でフィニッシュしたシェルドンが参戦4シーズン目での初タイトルを決めた。レース2も完走わずか12台というサバイバル戦となった。
ピット後も順位を上げられなかったアウアーは、メルセデス勢最上位の7位でフィニッシュ。この結果、マニュファクチャラーズタイトルは、最終戦で上位に多くの車両を送り込んだアウディがメルセデスを逆転する形で獲得している。


