更新日: 2022.10.18 17:30
休養中のカート・ブッシュが現役引退を決意。タイラー・レディックが早期合流へ/NASCAR
今季7月に開催されたポコノ・レースウェイの予選でクラッシュを喫し、以降は出場機会を逸してジョー・ギブス・レーシング(JGR)の御曹司タイ・ギブスにシートを預けてきたカートだが、このアナウンスを受けリチャード・チルドレス・レーシング(RCR)も、弟カイルの電撃移籍により来季「3台目のサテライト車両」に乗せる予定だったレディックを早期解放することに合意。1年早く23XIレーシングに合流することとなった。
これらの発表を受け、北米TRDのデビッド・ウィルソン社長は「カートが来季フルタイムから離れるという決断は、我々が一緒にシーズンを開始し、序盤の第13戦カンザス・スピードウェイで勝利を祝ったとき、誰も予想していなかったものだ」と、その複雑な心情を語った。
「不運な状況によりカートは難しい決断を下したが、彼がトヨタやTRD、23XIレーシングのプログラム全体に、引き続き貢献してくれることを理解している。彼は膨大な量の知識と直接のチャンピオンシップ制覇の経験をチームとトヨタの仲間にもたらしてくれる。我々はキャリアの次の章で、カートをサポートするためにここに来ているし、彼と一緒に仕事を続けることを楽しみにしている」
チームにとって創設以降2勝目となったカンザスでのトップチェッカーを含め、開幕からの20戦で8回のトップ10フィニッシュを獲得したカートは、今季のプレーオフ進出権を獲得する活躍を演じてきた。そんなカップキャリア通算34勝を誇るエースに対し、所属先の23XIレーシングも「カート・ブッシュが我々のチームに加わった日から、彼が多くの点で組織を向上させてくれると確信していました」との声明をリリースした。
「カンザス・スピードウェイでの圧倒的な勝利により、23XIの最初のプレーオフ出場権を獲得したことから、プログラムの成長を支援するためにコース内外で過ごした多くの時間を含め、カートは我々チームをより良い組織に育ててくれました」
「今季は彼の怪我で予期せぬ方向転換を強いられましたが、不幸な状況にも関わらず、カートは真のプロフェッショナルであり、信頼できるチームメイトであることをやめませんでした。我々は健康に専念するというカートの決定を全面的に支持し、引き続きチームの将来のために強力な基盤を構築するべく、彼の指導を仰げることに感謝しています」