また、シリーズを運営するNASCARのスティーブ・フェルプス代表も「20年以上にわたり、カート・ブッシュの戦いとレースを見ることができて光栄だった」と、フル参戦離脱を惜しむ言葉を贈った。
「彼はオーバルを筆頭としたトラック上で、自らがチャンピオンであることを証明したが、おそらくそれと同じくらい重要なのは、彼がこのスポーツの真の大使に成長したことだろう。モータースポーツの未来を改善しようとするカートの意欲は、彼の存在を際立たせるものだ」
「その彼がリーダーとして、また信頼できるリソースとして、我々のスポーツに留まることに興奮しているよ。カートのレースに対する比類ない情熱をもとに、再び彼がレースカーのシートに座れる日を心待ちにしている」
そのカートの後継者として予定より早くダレル“バッバ”ウォレスJr.(23XIレーシング/トヨタ・カムリ)のチームメイトになることが決まったレディックは「僕が彼らのシートに座ることが可能になった状況は非常に残念だが、23XIレーシングで1年早く旅を始めることができて本当に興奮している」とツイート。
一方で、レディックの早期離脱を認めたRCRも「2023年にタイラー・レディックを解放して23XIでドライブすることに同意した」とのリリースに「カイル・ブッシュが来季RCRに加入することで、将来に向け成功するプログラムの構築に集中することが、相互の最善の利益になると確信する。RCRとタイラーはともに大きな成功を収めており、RCRの全員が彼の成功を祈っている」と綴った。
こうして来季は26歳の新鋭にシートを譲る格好となったカップ通算776戦出走を誇るカートは「すべてのNASCARファンのみなさんへ、今季の旅を通じて、そして何年にもわたってサポートしてくれことに、感謝してもし切れない思いだ」と、改めての謝意を述べた。
「あなたのメモと励ましの言葉は、僕にとって大きな意味があった。キャリアを通じて、非常に多くの素晴らしいチーム、チームメイト、スポンサーとレースをすることができた。そこで出会ったすべての人々が、これまでの旅をより特別なものにしてくれたんだ」
「僕にはまだ競争力があり、情熱的であり、自分の核となる価値観を発揮し続け、22年以上前にラスベガスを離れてプロのレースのキャリアを追求して以来、僕の人生のすべてであったコミュニティに恩返しをしたいと思っている。来季のレースへの貢献は少し違うかたちになるかもしれないが、このスポーツに対し最善を尽くし続け、またみんなに出会えることを願っている」

