更新日: 2022.10.21 13:59
バッバ・ウォレスがラスベガスでの“報復行為”を正式に謝罪。NASCARは1戦出場停止の厳罰処分に
直後にはマシンを降りたラーソンに直接詰め寄り「ヤツは自分が何をやったか知っている」と、暗に意図的な動きだったと非難し、揉み合う場面も見せたウォレスJr.だったが、明けた月曜には「5号車とのコース上での事故に続く日曜日の行動について謝罪したい」との書面をリリースした。
「私の行動は、この偉大なスポーツの頂点に向け、重要な役割を果たして信じられないほどの旅を共有する23XIレーシングや、そのパートナーが共有するコアバリューと一致しません。NASCARとファン、そしてクリストファー・ベル、ジョー・ギブス・レーシング、そしてトヨタに対し、プレーオフでの彼らにふさわしくない状況をもたらしたことを謝罪したい」と綴ったウォレス。
「私は計り知れない情熱を持ってレースに挑むが、情熱にはときにフラストレーションが伴います。ただし、振り返ってみればクルマの外でフラストレーションを追いかけるより、パートナーやチームのコアな価値観をうまく表現するべきでした。私は人生から学び、今回の事案からも大いに学ぶつもりです」
このアクションに対し、NASCARの最高執行責任者であるスティーブ・オドネルは、次戦ホームステッドへの「出場停止処分」を課すとアナウンスした。
「あの事件がどのようにして起こったかを見れば、我々の胸中としても、本当に危険な行為だったと言わざるを得ない。それは意図的なものであり、他のコンテンダーやドライバーを危険にさらしたと考えるほかない」と、シリーズの公式ラジオ番組で語ったオドネル。
「このスポーツと現在の我々が置かれた立場と状況、そして今後その線をどこで引きたいのか……という点を総合的に勘案すると、それは間違いなく一線を越えた行為だった。それがこの決定を下す際に焦点を当てたものだ」と、今季導入の新規定車両“Next-Gen”の安全性が揺らぐ、昨今の情勢も踏まえた判断だったことも明かした。
この結果、ウォレスJr.は2015年のマット・ケンゼス以来、コース上でのインシデントで出場停止となったドライバーという不名誉な記録を作り、次戦マイアミ・スピードウェイでの『ディクシー・ウォッカ400』には、今季もNASCARキャンピング・ワールド・トラック・シリーズで活躍を演じ、同エクスフェニティ・シリーズでも好調さを維持するジョン-ハンター・ネメチェクが代役として起用される。