更新日: 2023.01.16 12:50
アルゼンチン随一の”ハコ”使い、アグスティン・カナピノがJHRから電撃的フル参戦/インディカー
「ステップ・バイ・ステップで進むことを念頭に置いているが、学ぶことを通じてシーズンで進化することにも焦点を当てている。目標はレースで完走し、クルマとサーキット、とくにオーバルについて理解することだ」
「インディカーは世界でもっとも競争が激しく難しいカテゴリーであり、シングルシーターの要求は厳しく、最大限の努力と準備が必要だろう。僕自身はこの挑戦に喜んで取り組んでおり、良いパフォーマンスを発揮して、この機会で僕を信頼してくれた人たちに恩返しをしたいと思っているんだ」
アメリカへの移住に際し、資金を調達するために持てる資産のほとんどを売却し、カートの整備士からキャリアを始めたフンコスにとって、インディカーのチームを所有し運営するという夢はすでに達成されており、アルゼンチンのトップドライバーをシリーズに参加させるというもうひとつの夢が、ついに実現することになった。
「今日、このニュースをお伝えできることは、私と私のチームにとって素晴らしいことだ」と続けたフンコス代表。
「北米でモータースポーツのキャリアを始めて20年以上になる。その間、途切れることないハードワークによる長い道のりで、さまざまな夢を実現してきたが、この夢が現実になるのを見るのは本当に信じられないことだ」
「78号車をドライブするのに必要だった各ドライバーの選択肢を完全に分析した結果、アグスティン・カナピノが『正しい選択である』という決定を下した。ブラッドも私も、彼の能力に全幅の信頼を置いている。アルゼンチンで素晴らしいレースキャリアを築いてきた彼は、セブリングでのトレーニングですべての期待を上回り、それ以来、彼がドライビングするたびにその才能を確信してきたんだ」
一方、このプロジェクトで主要な役割を担う政府機関『INPROTUR(国立観光振興研究所)』でエグゼクティブ・ディレクターを務めるリカルド・ソウザも、今回の契約に至った原動力こそ「アルゼンチンのプライド」だと強調する。
「ふたたびアルゼンチン人ドライバーがインディカーに参戦することは、この国の歴史的な成功と進歩を表している」と語ったソウザ。「これは国にとって歴史的な瞬間であり、モータースポーツの大きな前進であり、アルゼンチンが素晴らしいドライバーを輩出し続けていることと併せて、このユニークな物語の一部であることを誇りに思うべきだ」