「別の前輪駆動車でTCRに挑戦することは、このEuroRX3での2年間の経験が大きなメリットになるだろうね」と続けたパウエル。
「フォラント・レーシングのようなプロの組織では、チームと協力してデータを分析し、非常に正確にセットアップする手法と、クルマから感じたことを表現する方法を学ぶことができた。最終的に違いを生むのは細部なんだ、ってね」
「それだけでなく、スタートがうまくいかなかったり、最初のコーナーでトップに出られなかったりして、かなりプッシュしなければならないときなど、ハイテンションな状況にも慣れてきた。ラリークロスの決勝のように、違いを生み出そうとするのに1周しかない状況はTCRでも同じだと思う」
「速いのに結果が思いどおりに行かないとき、物事を受け入れる方法も学べた。 昨年は何度もペースがあったのに渋滞などで遅れてしまい、最初は非常に難しいと感じたが、落ち着かせてくれる素晴らしいチームが僕の周りにいて、それは前進する上で非常に有益だったよ」
改めてTCRという新たなキャリアパスに乗り出すパウエルだが、ラリークロスの存在は「脈々と受け継がれてきた分野」だと語り、将来的な可能性の扉が閉ざされているわけではないことも明言する。
「まず、今季の僕は2年前のようにふたたびルーキーに戻るから、浮き沈みは避けられないだろう。両方を平等に管理し、悪い結果の後にふたたび完全に集中するため、すぐに頭をすっきりさせる必要がある。サーキットレースへの挑戦を本当に楽しみにしているけど、ラリークロスはつねに僕の心の中にある。ここが育ててくれたし、父と祖父もラリークロスに出場していたからね。さまざまな状況への対処方法について、より多くのことを教えてくれた場所が、ここなんだ!」

