新型『トヨタ・カローラGRS TCR』初号機納入。豪州の古豪GRMはプジョーと次期型開発契約を締結
「我々はここ数年、フランスのプジョー・スポールと素晴らしい関係を築いてきた。その上で昨年来、本国側と話し合いを始めており、そんななかで新型の308が市場にデビューしたんだ。その新しいロードカーはオーストラリアの路上も走り始めているし、私自身もハイブリッドを仕事で使用して味見したよ。クルーたちは今後の仕事に備え、各部の構造を確認したりもしていたね(笑)」と明かしたロジャース。
「そして先週、プジョー・スポール側から、新車の開発とホモロゲーション登録の作業を進めていくというゴーサインをもらったんだ。とても楽しみだし、それはGRMのすべての従業員にとってモチベーションになる。かつてはここで(現地最速シングルシーターの)S5000を開発し、18台もの車両を製造したし、それ以前には(スーパーカー用の)ボルボも製造していた」と続けたロジャース。
「我々は高品質のレースカーの設計、製造、組み立てにおいて素晴らしい歴史を持っている。プジョーのような世界的ブランドと取引できることは、私自身、本当に誇りに思っていることだ」
今季のTCRオーストラリアでも3台の現行モデルを走らせ、うち2台は“プジョー・スポール・チーム・バルボリン”のエントリー名で参戦するGRMだが、2018年にTCRデビューを飾ったT9世代の後継として、新型となるP5世代は「2024年にも本格デリバリーを開始したい」という。
「このようなプログラムでは、最初から10台以上の車両を製造する必要がある」と続けたロジャース。「我々は現在、生産ラインを稼働させており、かなりの量の設計作業を行っている。新型モデルを2024年の初めにはリリースしたいと考えているんだ」
「プジョーからのプレッシャーは、彼らが必ずしも『新たなシーズン開幕に向け、確実に準備ができている必要がある』というものではないが、内部的には来季のこの時期に(開幕戦)タスマニアで走らせることを目指したいと思っている。 我々は頭を下げ、全身全霊、お尻に火がついた状態で燃え尽き、その仕事に飛び込みたいと思っているよ!」