「我々とロバートとの活動の可能性を繋げてくれたことに感謝したい」と語るのは、セアト・ディーラーチームを運営するPWRレーシング代表のダニエル・ハグロフ。
「今後数年間で、チームにもたらされるメリットは計り知れないものになるだろう」
「彼のレーシングドライバーの資質に加えて、チームプレーヤーとしての振る舞いはチームにポジティブな影響を与えるはずだ。ロバートとともに働けることを楽しみにしているよ」
一方、この電撃移籍を決めたダールグレン本人は、引退撤回の理由について明言は避けたものの、発表した声明文には次のように記されている。
「PWRレーシングは、現時点でSTCCにおける最強のチームだと言っていい。ともにTCR規定車両の開発と新たなSTCCの歴史を作り上げていけるのを楽しみにしている」
STCCでは、昨年までルノースポール・トロフィー向けのワンメイク車両の製作などを手がけてきたフランスのコンストラクター、ソリューションFが開発製造したワンメイクの鋼管パイプフレームシャシーに、ニスモ製V6共通エンジンを搭載したTTA規定マシンでレースを行ってきたが、今季から新たに世界中で人気のTCR規定を採用して生まれ変わる。

PWRレーシングはすでに4台のセアト・レオンTCR(カップカー準拠)のデリバリーを受けており、今後は主にダールグレンのドライブでテストを進める予定だという。

またチームメイトには、昨年ダールグレンと王座を争った元チームメイトで、昨季のSTCC王者であるリチャード・ゴランソンの加入も噂されており、PWRレーシングがボルボなき新世代のSTCCで黄金時代を築けるかどうかに注目が集まる。