最終的にQ1とQ2の双方を制圧したラファエル・レイス(W2プロGP/クプラ・レオン・コンペティションTCR)が今季最初のポールポジションを射止め、フロントロウ2番手にモンテネグロ、トヨタ勢最上位はベルナルド・ラヴァー(トヨタ・チーム・アルゼンティーナ/トヨタ・カローラGRS TCR)が1.1秒遅れの4番手となり、ファビアン・シャナントゥオーニ(パラディーニ・レーシング/トヨタ・カローラGRS TCR)が同1.4秒遅れの5番手で続いた。
明けた日曜現地午前9時開始のレース1では、スタートのトラクション勝負でモンテネグロのホンダが先行したものの、その直後にトヨタ陣営でまさかの同士討ちが発生。ラヴァーと絡んだシャナントゥオーニがコースから弾き出され、早くもセーフティカー(SC)が導入される。
4周後のリスタートで首位を奪還したポールシッターのレイスはその後もリードを堅持したが、執拗にリヤバンパーに喰らい付く18歳の猛攻を凌ぐことができず。12周目にはお互いにコンタクトを繰り返し、ボディワークの一部を飛ばす攻防劇でホンダがオーバーテイクを決め、モンテネグロが逆転で今季オープニングヒートを制覇。2位レイスに続き、最後の表彰台となる3位にはその僚友ガリッド・オスマン(W2プロGP/クプラ・レオン・コンペティションTCR)が入った。
続いて予選トップ10リバースで開始された正午過ぎのレース2は、もうひとりのシビック使いファビオ・カサグランデ(スクアドラ・マルティーノ/FK8型ホンダ・シビック・タイプR TCR)が逆ポールからスタートを切るも、2周目にアウト側から仕掛けたレイスと接触。これで2台は最後尾に下がってしまう。
首位を引き継いだフロントロウ発進の57歳エルナンデスは、残り2分強で他車のパンクにより導入されたSCでレース最終盤に後続パックとの接近戦を強いられたものの、トヨタのシャナントゥオーニ、ホンダのモンテネグロを抑え切り、見事に開幕勝利を手にした。
「とてもうれしいし、チームに感謝している。彼らは素晴らしいクルマを与えてくれて、多くのことを助けてくれたからね」と、今季限りでの現役引退を表明して臨んでいるエルナンデス。
最初の週末を終え、優勝と3位表彰台を獲得したモンテネグロが77ポイントで首位に立ったTCRサウスアメリカ・シリーズ。続く第2戦は引き続きアルゼンチンが舞台となり、サンタフェにある英雄ファン-マヌエル・ファンジオの名を冠したトラックで4月14~16日に争われる。



