更新日: 2023.09.19 15:52
カイル・ラーソンがハーフマイル初制覇。僚友チェイス・エリオットも“トップ10”復帰/NASCAR第9戦
「僕が自宅のソファで座っていた6週間もの間、ちょうど気候も暖かくて、何よりもそれが(動けない)僕を傷つけた。正直なところ、同僚からチームメイトまで、ここにいる全員の競争力を確認できて、今はより良くなりたいという気持ちしかない」と続けた2020年チャンピオン。「戻ってこられて本当にうれしいし、今週末のみんなの温かい歓迎に感謝している。僕はこの現実と気持ちを真摯に受け止めているし、決して見過ごしたり忘れたりしないさ」
そして公式練習最速をマークしたタイラー・レディック(23XIレーシング/トヨタ・カムリ)に代わり、週末を牽引する存在に躍り出たのがスチュワート・ハース・レーシング(SHR)陣営で、予選では今季よりカップ復帰のプリースが自身初のポールポジションを射止めて見せる。
そのまま決勝でも好調を維持したSHRは、所属する4名のドライバーのうち3名が協力し、日曜の400周中264周をリード。プリースはカップ初のステージウィンを獲得し、チェイス・ブリスコ(スチュワート・ハース・レーシング/フォード・マスタング)は109周、そしてこちらも2020年以来となるステージ2制覇を記録したケビン・ハーヴィック(スチュワート・ハース・レーシング/フォード・マスタング)も20周をリード、そしてプリースはこの日最多となる135周のリードラップを刻んでいく。
しかし2度目のコーション発動でピットに向かったプリースは、ここでスピード違反を犯し、続く134周目に無念のペナルティを宣告されてしまった。
「それは最終的にトラックポジションを犠牲にした」と、レース後に肩を落とすプリース。「僕らは非常に速いレースカーを持っていたけれど、後方に追いやられたら何もすることができず、とても困難だった。それは僕の責任だし、その負債は自分で負うしかない。そこまでの僕は彼らを打ち負かそうとしていたが、最終的に不用意なスピード違反に巻き込まれてしまったんだ……」
これ以降、終盤に向けてはピット戦略がレースで大きな役割を果たす展開となり、残り56周時点でコーションの判断が分かれたロガーノとラーソンが、最終ステージでの一騎打ちを繰り広げる。
「最後に全員がピットインしたとき、僕らは最前列に並び、レースに勝つチャンスがあった」と、その瞬間にステイアウトを選択した4名のうちのひとりとなり、終盤25周を牽引した2位ロガーノ。「僕もできる限りラーソンを遠ざけようとした。でも全体として腹立たしい2位の日もあるが、今日はそうじゃないよ」