更新日: 2023.04.19 12:12
トヨタ・カローラGRS TCR同士のポール争いから一転、ホンダの新鋭が連勝/TCRサウスアメリカ第2戦
明けた日曜午前の現地9時過ぎにスタートしたレース1は、シグナルグリーンを前にリンク&コー03 TCRを走らせるPMOモータースポーツ陣営の3台(王者ファブリツィオ・ペッツィーニ/ラファエル鈴木/フレデリック・バルビ)が“エンジン交換ペナルティ”でグリッド最後尾へ回ることに。
まずオープニングで先手を奪った2番手ラヴァーだったが、続くラップでロスを喫して3ポジションダウンとなり、代わって首位を奪還したロッソも続けざまにミスを犯し、ここでモンテネグロが弄せずしてリードを奪っていく。
直後の4周目を前後して、トラック上の一部に雨が降り始めたことが報告されると、良好な視界で逃げを打つ18歳の背後では、熾烈な2番手争いが繰り広げられることに。
その結末はトヨタ陣営にとって手痛いものとなり、ロッソ、ラヴァー、カゼッラの3WAYバトルは、9周目にロッソとラヴァーの接触により事実上の決着。ホンダのカゼッラが2番手で防御壁となり、首位モンテネグロは8秒ものマージンを築いてトップチェッカー。ホンダワン・ツーの背後にはからくもラヴァーが続いて表彰台の一角を占め、ロッソは接触が祟ったか8番手までポジションを失う結果となった。
続いて現地午後13時前に始まったレース2は、目論みどおりサパーグがリバースポールからリードを奪うも、そのスタート周回でリンク&コーのバルビが技術的な問題でクラッシュし、ここでセーフティカー(SC)が導入される。
これで5周目に再開となったレースでは10番手発進のモンテネグロが怒涛のチャージを開始し、隊列走行で詰まった車間も活かし、続く6周目にはすでに5番手へと浮上。ファステスト連発で前を追っていく。
そのまま7周目にはラファエル鈴木を、続くラップではディフェンディングチャンピオンのペッツィーニを仕留めた18歳は、10周目に2番手陥落となっていたサパーグに躊躇せず襲い掛かり、これで2番手へ。
残すは僚友カゼッラのみとなり、14周目には鮮やかに首位浮上に成功。ここから1秒強のギャップを作り、大逆転で週末連勝の偉業を達成した。
これで開幕以降の2戦4ヒート中、早くも3勝を挙げたモンテネグロは、ポイントスタンディングでも155点として首位を独走。2位のラヴァーに42点、3位カゼッラに60点もの大量リードを築き、続く4月29~30日に争われる地元アルゼンチンが誇る最新鋭トラック、テルマス・デ・リオ・オンドでの第3戦に臨む。