更新日: 2023.04.21 14:48
南米相互交流復活。SCBがアルゼンチンTC2000『ブエノスアイレス200km』とのジョイント開催を発表
同じくその席上で挨拶した現SCBチャンピオンのルーベンス・バリチェロは、シリーズにTOYOTA GAZOO Racingブラジルが参入してTGR所属ドライバーとなった2020年から、約2シーズンで『掛け持ち参戦』にチャレンジし、地元の大排気量V8の後輪駆動ストックカーと隣国の直噴4気筒ターボを積むハイテクFFツーリングカーの『二足の草鞋(わらじ)』を経験している。
「ストックカーとTC2000のこのような関係に本当に満足しているよ。アルゼンチンで戦う機会を得た2年間は、楽しみながら多くのことを学んだからね」と続けた歴代3位のF1出走記録も保持する元跳ね馬ドライバー。
「この連合は南米のモータースポーツにとって非常に重要だ。あるモータースポーツが他のモータースポーツよりも『優れている』と考えるべきではなく、むしろ僕らのカテゴリーを強化し、より良い点を統合していく必要があるからね」
同じくアルゼンチンの“絶対王者”としてTC2000シリーズ5冠の記録を持ち、2021年からブラジルでの挑戦を開始した強豪フルタイム・スポーツ所属のマティアス・ロッシも、バリチェロやSCBで5度のタイトルを獲得する“帝王”カカ・ブエノらを前に「ルーベンスやカカは、僕らの国のモータースポーツを熟知しているドライバーだ」と、新たな交流の機会を喜ぶ。
「彼らはアルゼンチンという国の情熱を知っており、ブエノスアイレス200kmのような重要な国際レースにも参加してくれていた。ブラジルのモータースポーツが僕に与えてくれたすべてのものに対しても、真に特別なレースになるだろうね」
そしてTC2000で頭角を現し、今季より並行でフル参戦を開始したTCRサウスアメリカでは開幕4戦3勝という圧巻の戦績を残している18歳のイグナシオ・モンテネグロも、自身が所属するアクシオン・エナジー・スポーツTC2000のルノー・フルーエンスGTでブラジルを走る日が「待ち切れない」と期待を寄せる。
「TC2000とストックカーの間でこうした提携関係を維持できることは、他に類を見ない取り組みだと思う。同じ週末をルーベンス・バリチェロやカカ・ブエノ、マティアス・ロッシといった偉大なドライバーたちと共有する機会は、僕にTC2000で学び成長し続けるモチベーションを与えてくれるよ」
この発表と合わせて、SCBは2023年シーズンで未定とされていた5月の第3戦、6月の第4戦、同じく9月の第8戦の開催地もアナウンスし、5月21日は1979年にシリーズが産声を上げた記念すべき初開催地タルマンへの復帰を決め、6月18日はカスカバル、9月17日はヴェロパークでレースを実施。これで年間全12戦のサーキットが確定している。