更新日: 2023.04.26 11:20
燃料ギャンブルに“オールイン”のカイル・ブッシュ、バーンナウトなき今季2勝目/NASCAR第10戦
その11号車カムリが隊列を率いたグリーンフラッグ以降、ハイスピードな2.66マイルの勝負は72回のリードチェンジを記録した2011年に次ぐ57回の先頭交代を数える典型的な勝負となり、ハムリンはわずか7周のリードで最終的に15位に沈む厳しい展開に。
一方、前戦で好調さを披露したスチュワート・ハース・レーシング(SHR)陣営も、アリック・アルミローラやケビン・ハーヴィックらのフォード・マスタングがそれぞれ11周をリードし、午後のほとんどを先頭集団のなかで過ごす。
しかしステージ1で注目すべきパフォーマンスをみせたのは、脛骨の緊急手術を受けた後に計6レースの欠場を強いられていたチェイス・エリオット(ヘンドリック・モータースポーツ/シボレー・カマロ)で、前戦より復帰もまだ万全の回復とはいかない状態ながら、この序盤で最も多くの周回で主導権を握ったダレル“バッバ”ウォレスJr.(23XIレーシング/トヨタ・カムリ)を逆転。最後の11周を制してステージウインを獲得してみせる。
アンダーグリーンのピットエントリーではブレーキングで姿勢を乱したタイラー・レディック(23XIレーシング/トヨタ・カムリ)がウォールにヒットし、その6周後にはチェイス・ブリスコ(スチュワート・ハース・レーシング/フォード・マスタング)が白煙を上げながらリヤから突入する場面もありつつ、ステージ2では9人のドライバー間で17回のリードチェンジが発生。最後の最後でドラフティング勝負を制したアルミローラがエリオットを刺し切り、ステージ2を制覇していく。
残る最終ステージもバンパー・トゥ・バンパーの超高速バトルで王者ジョーイ・ロガーノ(チーム・ペンスキー/フォード・マスタング)らがウォールの餌食となるなか、最初のオーバータイム・リスタートでもアクシデントが発生。
先頭を行くノア・グラグソン(レガシー・モータークラブ/シボレー・カマロ)やアルミローラと“3ワイド”で挟まれたロス・チャスティン(トラックハウス・レーシング・チーム/シボレー・カマロ)が、ハイラインのグラグソンを弾き飛ばし、その煽りを受けた後続のラーソンやライアン・プリース(スチュワート・ハース・レーシング/フォード・マスタング)らも巻き込まれるマルチクラッシュとなってしまう。
最後のリスタートを前に、この日の196周のうち47周をリードしたライアン・ブレイニーチーム・ペンスキー/フォード・マスタング)とアルミローラが最前列に並び、背後にはウォレスのカムリとともに、延長戦リスタートに向け「リードパックに留まるべきかを考えながらクルーと話し続け、給油しないことに賭け」てステイアウトを選んだブッシュが続いていく。
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