その11号車カムリが隊列を率いたグリーンフラッグ以降、ハイスピードな2.66マイルの勝負は72回のリードチェンジを記録した2011年に次ぐ57回の先頭交代を数える典型的な勝負となり、ハムリンはわずか7周のリードで最終的に15位に沈む厳しい展開に。

 一方、前戦で好調さを披露したスチュワート・ハース・レーシング(SHR)陣営も、アリック・アルミローラやケビン・ハーヴィックらのフォード・マスタングがそれぞれ11周をリードし、午後のほとんどを先頭集団のなかで過ごす。

 しかしステージ1で注目すべきパフォーマンスをみせたのは、脛骨の緊急手術を受けた後に計6レースの欠場を強いられていたチェイス・エリオット(ヘンドリック・モータースポーツ/シボレー・カマロ)で、前戦より復帰もまだ万全の回復とはいかない状態ながら、この序盤で最も多くの周回で主導権を握ったダレル“バッバ”ウォレスJr.(23XIレーシング/トヨタ・カムリ)を逆転。最後の11周を制してステージウインを獲得してみせる。

 アンダーグリーンのピットエントリーではブレーキングで姿勢を乱したタイラー・レディック(23XIレーシング/トヨタ・カムリ)がウォールにヒットし、その6周後にはチェイス・ブリスコ(スチュワート・ハース・レーシング/フォード・マスタング)が白煙を上げながらリヤから突入する場面もありつつ、ステージ2では9人のドライバー間で17回のリードチェンジが発生。最後の最後でドラフティング勝負を制したアルミローラがエリオットを刺し切り、ステージ2を制覇していく。

 残る最終ステージもバンパー・トゥ・バンパーの超高速バトルで王者ジョーイ・ロガーノ(チーム・ペンスキー/フォード・マスタング)らがウォールの餌食となるなか、最初のオーバータイム・リスタートでもアクシデントが発生。

 先頭を行くノア・グラグソン(レガシー・モータークラブ/シボレー・カマロ)やアルミローラと“3ワイド”で挟まれたロス・チャスティン(トラックハウス・レーシング・チーム/シボレー・カマロ)が、ハイラインのグラグソンを弾き飛ばし、その煽りを受けた後続のラーソンやライアン・プリース(スチュワート・ハース・レーシング/フォード・マスタング)らも巻き込まれるマルチクラッシュとなってしまう。

 最後のリスタートを前に、この日の196周のうち47周をリードしたライアン・ブレイニーチーム・ペンスキー/フォード・マスタング)とアルミローラが最前列に並び、背後にはウォレスのカムリとともに、延長戦リスタートに向け「リードパックに留まるべきかを考えながらクルーと話し続け、給油しないことに賭け」てステイアウトを選んだブッシュが続いていく。

タイラー・レディック(23XIレーシング/トヨタ・カムリ)に続き、チェイス・ブリスコ(スチュワート・ハース・レーシング/フォード・マスタング)もピットレーン突入で姿勢を乱すアクシデント
タイラー・レディック(23XIレーシング/トヨタ・カムリ)に続き、チェイス・ブリスコ(スチュワート・ハース・レーシング/フォード・マスタング)もピットレーン突入で姿勢を乱すアクシデント
この日の196周のうち47周をリードしたライアン・ブレイニー(チーム・ペンスキー/フォード・マスタング)は2位
この日の196周のうち47周をリードしたライアン・ブレイニー(チーム・ペンスキー/フォード・マスタング)は2位
ライアン・プリース(スチュワート・ハース・レーシング/フォード・マスタング)カイル・ラーソン(ヘンドリック・モータースポーツ/シボレー・カマロ)も終盤アクシデントの巻き添えに
ライアン・プリース(スチュワート・ハース・レーシング/フォード・マスタング)カイル・ラーソン(ヘンドリック・モータースポーツ/シボレー・カマロ)も終盤アクシデントの巻き添えに

■次のページへ:6台巻き添えのアクシデントに「みんな無事でよかった」とブレイニー

本日のレースクイーン

宮瀬七海みやせななみ
2025年 / スーパーGT
KOBELCOガールズ
  • auto sport ch by autosport web

    RA272とMP4/5の生音はマニア垂涎。ホンダF1オートサロン特別イベントの舞台裏に完全密着

    RA272とMP4/5の生音はマニア垂涎。ホンダF1オートサロン特別イベントの舞台裏に完全密着

  • auto sport

    auto sport 2025年6月号 No.1608

    [特集]レッドブル 角田裕毅
    5つの進化論

  • asweb shop

    STANLEY TEAM KUNIMITSUグッズに御朱印帳が登場!
    細かい繊細な織りで表現された豪華な仕上げ

    3,000円