明けた現地月曜に、ファンもまばらなスタンドを前にスタートを切った36台のカップカーは、序盤を牽引したポールシッターのブッシュがまさかのピットエントリー速度違反を犯し、早々に隊列後方へと下がることに。
代わってステージ1を制覇したウイリアム・バイロン(ヘンドリック・モータースポーツ/シボレー・カマロ)が決勝最多の193周をリードし、同じく98周で主導権を握ったロス・チャスティン(トラックハウス・レーシングチーム/シボレー・カマロ)がステージ2を獲り、この2台を先頭に最終ステージへ突入する。
ここで戦略面で動いたのがJGR陣営で、最終コーションでのピット作業を右側“ツータイヤ”としたトゥルーエクスJr.は、残り69周の時点で4本交換でフレッシュを装着したチャスティンを逆転。17番手スタートからついに首位浮上に成功する。
残り15周を切って王者ジョーイ・ロガーノ(チーム・ペンスキー/フォード・マスタング)が2戦連続でウォールの餌食になると、リスタート以降の7周で最後のバトルが勃発。しかしライアン・ブレイニー(チーム・ペンスキー/フォード・マスタング)とチャスティンを従えたトゥルーエクスJr.は、グリップに勝るライバルを抑え切りキャリア通算32勝目、2021年のリッチモンド戦以来となる勝利を手にした。
「信じられないような気分だ。僕らは集団に近づいていると感じていたし、それは確かだった。そこで何が起こるかを感じ、相談の上で“ツータイヤ”を選択してかなり良いリスタートを切ることができたんだ」と、待望のカップ戦勝利を手にした2017年チャンピオン。
「ここは特別な場所だし、僕の家族にとって良い日であり、ライアンが土曜日に勝つのを見ることができたのは本当に特別だった。彼は良い機会を得るために長い間懸命に働いてきたし、それをモノにしたのは真に素晴らしいことだ」と、弟とのビクトリー・サークルを共有した喜びを語ったトゥルーエクスJr.。
「一緒にいてくれたみんなにただ感謝している。僕らはこれができることを知っていた。僕らはラップをリードし、レースを支配できることを示してきたが、そのすべての要素が揃う必要があった。考えすぎず、今までやってきたことをやり続けなければならない、ってことだね!」


に押されたブレナン・プール(Rick Ware Racing/フォード・マスタング)との接触で、ダメージを負ったカイル・ラーソン(Hendrick Motorsports/シボレー・カマロ)
