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投稿日: 2023.07.14 15:51
更新日: 2023.07.14 15:52

ウィル・ブラウンが選手権首位浮上。DJRアントン・デ・パスカーレが待望の復活劇/RSC第6戦


海外レース他 | ウィル・ブラウンが選手権首位浮上。DJRアントン・デ・パスカーレが待望の復活劇/RSC第6戦

「同システムは、長年にわたってチャンピオンシップ全体を通して評価の基礎、基盤として機能してきた」と語るのは、シリーズCEOを務めるシェーン・ハワード。「そのため、発動プロセスに即して審査が開始された。スーパーカーは双方のホモロゲーティングチームと協議し、同等性調整のため適切な推奨事項を策定する」

 これによるデータ分析の結果、マスタングの側に仕様変更が施され「リヤダウンフォースとブレーキングゾーンでのパフォーマンスのわずかな違い」が発見され、リヤウイングとリッドスポイラーの双方に微調整が施された。

「まず、このレビューに多大な労力を費やしたホモロゲーションチームに感謝したい」と続けたハワードCEO。

「これらの調整を提出し承認するには、かなりの工数と専門家の分析、連携作業が必要だった。今回のレビューの結果、合意された車高とパフォーマンスウインドウに基づき、車両制御空力試験(VCAT)中に同等性が確立されたことが判明した。実際のパフォーマンスウィンドウはブレーキング条件下でわずかに変化することも把握できた。これで2台の空力性能はさらに接近したはずで、今週末のレースを楽しみにしている」

 こうして幕を開けたリードパークでの週末は、暫定ポールこそキャメロン・ウォーターズ(ティックフォード・レーシング/フォード・マスタング)が奪取してマスタング復調を予感させたものの、スーパーポールではこちらも北米視察で刺激を得たブラウンが最前列を奪取。レース序盤こそウォーターズが意地の首位浮上を果たしたものの、23周目にオーバーテイクを決めたブラウンが終盤のSCにも動じず完勝、今季4勝目を手にした。

 明けた日曜午前の予選も全23台が0.8202秒差という超接近戦となるなか、今度は奮起したコステッキが計時予選最速を奪い、カマロZL1がトップに君臨する。しかし前日のお返しとばかりに、スーパーポールではウォーターズが逆転し、マスタングの性能拮抗策が一定の機能を果たしていることを証明する。

 迎えた88周の決勝レース2はさらに意外な展開となり、シュートアウトで0.4160秒遅れの6番手タイムだったパスカーレが主役を演じることに。ラップペース的に「勝利に近いとは感じていなかった」男は、上位勢が続々と義務ピットに飛び込むなかでオープニングスティントを可能な限り延長し、32周目までに首位浮上に成功する。

 直後の36周目にはトラック上のデブリ除去でSCがコールされると、DJRはここで最小限の燃料給油を選択したショートストップを敢行。タイムロスを抑えて4番手でパスカーレを復帰させる。

 再開後にふたたび首位を奪還したパスカーレは、そこから後続を引き離すパフォーマンスを披露して独走状態へ。64周目に2回目のピットストップを行った後は11秒のリードを築き、最終的にコステッキとのマージンを5.0692秒にコントロールして復活の勝利を飾った。

「素晴らしいよ! 今季ここまでは突破口のないシーズンが続いていたが、クルーたちは昨日の問題を解決するため夜通しで作業してくれたんだ。おかげで今日は素晴らしいクルマに乗れ、夢のようなドライブができた。チーム全員の功績が大きいし、この結果を達成できて本当に良かったよ」とパスカーレ。

 この週末を終え、選手権首位はブラウンに代わり僚友コステッキが2番手に。さらにレース2終盤には、チームの先輩とポジションの入れ替えでひと悶着のあったレッドブル・アンポル・レーシングのブロック・フィーニー(トリプルエイト・レースエンジニアリング/シボレー・カマロZL1)と王者SVGが続く展開に。次戦シドニー・モータースポーツパークでの第7戦『ボーレペアーズ・シドニー・スーパーナイト』は、7月28~30日に開催される。

レッドブル・アンポル・レーシングのブロック・フィーニー(トリプルエイト・レースエンジニアリング/シボレー・カマロZL1)は2位と、6戦連続の表彰台に
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「88周は長いけれど、最初のスティントで自分のタイヤライフが非常に良いことが分かり、それを有利に活用した」とレース1勝者ブラウン
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日曜の予選でやり返したウォーターズだったが、レース2は戦略的な不発で15位に沈む
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「不安に思うこともあったが、我々はまだ勝てることが証明できた」とDJRを率いるディック・ジョンソン御大(右)
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