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投稿日: 2023.07.25 17:11
更新日: 2023.07.26 12:56

勝者ハムリンに大ブーイング。ラーソンとの遺恨接触バトルの末に通算50勝到達/NASCAR第21戦


海外レース他 | 勝者ハムリンに大ブーイング。ラーソンとの遺恨接触バトルの末に通算50勝到達/NASCAR第21戦

 しかし明けた日曜の決勝はポコノには珍しく、マルチウェイバトルが多発する荒れた展開となり、ポールシッターはこの日最多となる60周をリードしたにも関わらず、終盤にはレギュラーシーズンの首位を争うトゥルーエクスJr.に同調して4本のフレッシュタイヤを履いたものの、最終的に14位に沈む結果となってしまう。

 レース全体で11回のイエローが発生したうち、ジョーイ・ロガーノ(チーム・ペンスキー/フォード・マスタング)が制したステージ1以降、リスタートでは3回連続のコーションとなり、これらのインシデントが複数のドライバーのプレーオフ進出状況にも影響を与えることに。

 ステージブレイク後の再開では、中段で5ワイドになったロガーノ自身とダニエル・スアレス(トラックハウス・レーシング・チーム/シボレー・カマロ)が弾き出され、接触の相手だったマイケル・マクドウェル(フロントロウ・モータースポーツ/フォード・マスタング)はレース続行が可能だったものの、スアレスの99号車はフロントを大破。残り5戦でランキング18位に後退し、戦前はわずか1点差だった16位マクドウェルとの差は23点へと広がってしまった。

「結局のところ、それは僕らのせいだ。あんな奴らとあそこに戻るべきではないよ……僕らはコントロールできるものしかコントロールできないんだから」と、肩を落としたスアレス。

 続く2回目のリスタートではオースティン・ディロン(リチャード・チルドレス・レーシング/シボレー・カマロ)が、同3回目では最前列に並んでいたラーソンがまさかのスピンを喫し、その直後には2021年チャンピオンを背後から“押して”いた疑惑のあるクリストファー・ベル(ジョー・ギブス・レーシング/トヨタ・カムリ)も、トンネルターンで単独のスピンオフを演じるなどカオスな状況に。

 最終ステージではチェイス・ブリスコ(スチュワート・ハース・レーシング/フォード・マスタング)や、残り12周で3番手にいたアレックス・ボウマン(ヘンドリック・モータースポーツ/シボレー・カマロ)も戦列を去り、この48号車のクラッシュに関しては、背後にいたハムリンに疑惑の目が向けられたものの「シボレーには一切ヒットしていないし、触っていない相手をどうこうすることはできない」と、ハムリン自身がダーティなドライブの思惑はないと否定する事態に。

 残り55周時点でケビン・ハーヴィック(スチュワート・ハース・レーシング/フォード・マスタング)ともボディサイドを張り合わせるような際どい勝負を演じていたハムリンは、ここからラスト10周で優勝戦線に浮上していく。

 すると移籍発表を終えたばかりのヘイリーが残り7周でハードコンタクトを喫し、再度のコーションに。この時点でターン1出口で並んでいたハムリンとステージ2覇者のラーソンは、コンタクトの末にアウト側の5号車カマロZL1が壁に押しやられる格好となり、行き場を失いウォールにヒット。直後のイエロー中には“怒り心頭”のラーソンが、ハムリンのカムリに幅寄せし“体当たり”を食らわせる一幕を演じる。

 最終的に20位でレースを終えたラーソンは、プライベートでは友好関係にあるハムリンに対し「僕はこれまでのキャリアを通して、彼によって良いフィニッシュを何度も犠牲にしてきた」と、憤りを露わにした。

トップ6で唯一、トヨタの牙城を切り崩す力走を披露したケビン・ハーヴィック(スチュワート・ハース・レーシング/フォード・マスタング)は4位
トップ6で唯一、トヨタの牙城を切り崩す力走を披露したケビン・ハーヴィック(スチュワート・ハース・レーシング/フォード・マスタング)は4位
「レーストラックで自分がしたことについて、彼に謝る必要があったことは一度もない」と、今回も報復行動を見せたカイル・ラーソン(ヘンドリック・モータースポーツ/シボレー・カマロ)
「レーストラックで自分がしたことについて、彼に謝る必要があったことは一度もない」と、今回も報復行動を見せたカイル・ラーソン(ヘンドリック・モータースポーツ/シボレー・カマロ)
観衆のブーイングにも余裕の応対を披露したデニー・ハムリン(ジョー・ギブス・レーシング/トヨタ・カムリ)が今季2勝目、ポコノ通算7勝目の金字塔を打ち立てた
観衆のブーイングにも余裕の応対を披露したデニー・ハムリン(ジョー・ギブス・レーシング/トヨタ・カムリ)が今季2勝目、ポコノ通算7勝目の金字塔を打ち立てた

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