更新日: 2023.07.27 15:41
フォードにさらなる性能調整でビッグスロットル採用。シモーナ・デ・シルベストロも復帰へ/RSC
参戦当時にはニッサンのファクトリー活動を担ったケリー・レーシングでL33型ニッサン・アルティマを走らせたスイス出身の彼女だが、今回のワイルドカード参戦に続いて、シリーズへの本格復帰の可能性を尋ねられた際、どんなアイデアにも扉を閉ざさず“Never say never(どんな可能性もあり得る)”のアプローチでいる、と明かした。
「私のキャリアを知っている人は、私がいつも最善の機会があるところに向かおうとすることを知っていると思う」と、ポルシェでのプログラムのかたわら、インディカーへのスポット“復帰”やドイツでADAC GTマスターズにも挑戦したシルベストロ。
「私はいつだって“Never say never(意外とあり得るかも)”のタイプなのよ(笑)、競争力のあるマシンに乗る機会が適切であれば、それはつねに考慮すべきことだと思う。現時点で私はポルシェでも良いポジションにいるけれど、最終的にはレースに勝ちたいし、競争力を持ちたいと思っている。だから、何が起こっても“Never say never”が私の意見よ」
2015年のフォード・ファルコンFG-Xから数えて、通算6回目のバサースト1000に挑む彼女だが、最高位はニッサン時代の2019年に記録した総合13位となり、今回のDJRからのカメオ出演を「チャンスとしてはこれまででもっとも強力」と評価し、彼女自身にとっても「やり残した仕事がある」と主張した。
「スーパーカーでの3年間を振り返ってみると、各シーズンを通じて自分としてはかなりうまく成長できたと感じていたけれど、私が乗っていたクルマは間違いなく、あるべき場所に到達できる道具ではなかったんだろうと思う」と振り返ったシルベストロ。
「未完の仕事はつねに存在すると思う。勝ちたいし、レースカーに乗っているときに自分ができることを示したいと思うから、これは素晴らしい機会よ。良い結果を得るためにさらに努力して、週末を最高の状態で終えたいと思う。なぜなら、このチームと私たちにはやるべき要素がすべて揃っていると思うから」
そのDJRを筆頭とするフォード陣営はさらなる同等性評価を受け、第6戦『NTI Townsville 500』を終えた直後から、DJRがホモロゲーション登録担当チームとしてエンジン性能の再調整を実施することに。
昨季までのマルチではなくシングルスロットルを採用する現行規定下にて、DJRは新しい80mmのスロットルボディをテスト。結果を検証した末に、フォード勢のエンジン仕様書(ESD)の変更がシドニー向けに承認された。
前戦での空力調整に続き、この週末からエンジンのパフォーマンス向上も果たすマスタングは、この週末シボレー・カマロとともにポニーカー対決時代では初となるナイトレースに挑むこととなる。