今季2勝目を飾った期待の若手カークウッドはレース後に「今日はマシンが速く、チームの作戦も完璧だった。ピットストップもミスなく、スムーズそのもの。アンドレッティ・オートスポートのクルーたちが勝利をもたらしてくれた」と振り返る。
「今年もアクシデントは多いだろうと多くの人々が予想していたが、自分たちは“今年はイエローが少なくなるのでは?”と話しており、実際にレースはその通りになった」
「セカンドスティントはパロウの後ろを走っていてペースを上げられなかったが、その時には燃費セーブとタイヤを労わることに心がけ、彼の前に出るチャンスを待った。それは最終スティントで実現し、終盤戦のマシンは更に速くなっていたので優勝することできた」と勝利を喜んだ。

ポールスタートから惜しくも2位となったマクラフランは、「全力を尽くしたが、勝つことはできなかった。マシンは速かったので勝ちたかった。とても残念だ。しかし、これが現実だ。2年続けて勝利が自分たちの手から滑り落ちて行ったように感じている」とコメント。
「最初のイエローが自分たちには不利に働いたし、中盤戦でグロージャンをもっと早くパスできていたなら、カークウッドにもっとプレッシャーをかけ、さらにはパスすることも可能だったかもしれない」
「しかし、今日はレース終盤のリスタートが下手だった。リヤタイヤの温まりが不十分だったんだ。なぜそうなったのかがわからないが、とても腹立たしい。普段と手順を変えたわけではなかったのだが、リスタートは得意な方なのに今日は酷かった。なぜそうなっていたのか、理由を究明する必要がある」と話した。

タイトル獲得にまた一歩近づいたパロウはレース後に、「序盤の13周目か14周目、イエローでピットストップに入った。あれはかなり攻撃的な作戦だったが、予定通りの行動だった」とレースを振り返った。
「しかし、結果的にあれは今日の正解ではなかったね。もっとイエローが出ると考えていた。なので、今日の僕らはかなりラッキーだったとも言える。燃料がもたずにピットに入るはずが、イエローが出たことでそうせずに済み、表彰台に上がることになったんだからね」
「ただ、1回目のピットストップ後の燃料セーブは本当に大変だった。イエローが出てくれるよう祈り続け、そのストレスで5歳も年を取った感じがする」と語った。
ポイントリードについては、「今日の自分たちが得た結果は、10点満点だ。チャンピオン争いに関しては、トロフィーを授与されるまで勝負はわからない。残り4戦すべてでニューガーデンが優勝する可能性だってあるのだから」とタイトル獲得に向けて予断を許さない心持の様子だ。
今シーズンのタイトルに一番近い存在であるパロウは、初タイトルを2021年に獲ったが、そのシーズンよりもすでにひとつ多くの勝利を挙げている。
パロウは今季でインディカー参戦4シーズン目になるが、彼にはすでに苦手なコースがなく、安定感はシリーズ随一だと言える。
その結果、ニューガーデンに1.5戦分以上の84点という大差をつけている。残りレースでも手堅くポイントを重ね続ければ、2度目のタイトルに辿り着くことができる状況の彼には、もはや優勝だけにこだわる必要はないのかもしれない。

