しかし188周目のターン4で17号車のRFKマスタングが19号車JGRカムリをボトムに抑え込むように旋回すると、一瞬リヤがルーズになったイン側のトゥルーエクスJr.はたまらずスロットルをリフト。これで幾分のマージンを稼いだブッシャーが残りラップの追撃を振り切り、わずか0.152秒差で2戦連続のトップチェッカーを受けた。
「僕のマスタング『Castrol Edge Ford』はプラクティスでもクオリファイでも、とても感触が良かったんだ」と、キャリア通算4勝目を挙げ“カップ・エリート”の道を歩み始めたブッシャー。
「こうしてまた素晴らしいクルマを与えてもらったし、頑張らなくちゃいけなった。最後はハードなレースになったね。マーティンは僕に対してとても誠実だっし感謝している。2週連続でビクトリーレーンに行こう、それはとても素晴らしいことだよ!」
一方、序盤の2ステージで圧勝を飾りながらも、この日の“ファステスト・ルーザー”となったトゥルーエクスJr.は、相手を捉えるには「(タイヤの)摩耗の状況も考えると、もう少しのラップ数が必要だった」と振り返った。
「僕ら自身も幾ばくかは良くなっているような気はするが、同じタイヤで、かつフレッシュエアの中でリーダーを追い抜くのは本当に本当に難しい。それでも今日のカムリはロケットのようだった。このクルマを仕上げてくれたクルー全員に脱帽だ」
同じくミシガンで併催されたNASCARエクスフィニティ・シリーズ第21戦『カボワボ250』は、JGR所属のジョン・ハンター・ネメチェク(ジョー・ギブス・レーシング/トヨタGRスープラ)が今季5勝目、キャリア通算7勝目を飾り、チームにとっては記念すべき200勝目をプレゼントする結果となった。
続いて、来週末の8月11~13日にインディアナポリス(IMS)のロードコースで開催されるNASCARカップシリーズ第24戦『ベライゾン200・アット・ザ・ブリックヤード』では、いよいよ日本のエース小林可夢偉が『Toyota Genuine Parts Camry TRD』の67号車でカップ初参戦の日を迎える。
また同戦では、ひと足先に今季衝撃のデビューウインを飾ったRSCレプコ・スーパーカー・チャンピオンシップ3冠王者の“SVG”ことシェーン-ヴァン・ギズバーゲンも自身カップ2戦目を迎え、今季オーストラリアの同シリーズで自身初のタイトル戦線に加わるブロディ・コステッキも、シボレー陣営のリチャード・チルドレス・レーシングよりデビューレースを戦うことが決まっている。



