更新日: 2023.08.09 11:43
リカルド・ゾンタがポール・トゥ・ウイン、ロッシも勝利でトヨタ陣営が完全制覇/SCB第6戦
明けた日曜現地午前11時半に開始された30分+1ラップ勝負では、やはり気温約30度と暑さの続くなか必須の義務ピットウインドウを除いて、ポールシッターのゾンタが実質的に全周でリードを保つことに。この作業後のセカンドスティントでは、3番手発進だったペテコフが迫り最終ラップの“プッシュ・トゥ・パス”勝負に持ち込むも、ゾンタがヴェロチッタでの3勝目、そしてSCB通算10勝目を確定させた。
「うれしすぎる結果だ。レースで速いクルマがあったから、ブレーキとタイヤを大事に扱った。インテルラゴス以来、僕らは非常に競争力があり、ここからすべてのレースで良いスコアを獲得し、タイトルを争うときが来た」と、先月のインテルラゴスに続く今季2勝目を手にしたゾンタ。
一方、このヒートでネルソン・ピケJr.(クラウン・レーシング/トヨタ・カローラ)に続きトップ10に喰い込んだロッシは、同じく30分+1ラップ勝負のレース2に向けリバースポールを確保する。
これが最大の呼び水となり、オープニングラップで発生した多重アクシデントで、ゾンタを含む数名のドライバーが争いから脱落するなか、TGRのワークスカラーをまとった117号車はセーフティカーが導入される荒れた事態も回避することに成功。
そのままリスタート後の義務ピットも完璧にこなし、この機会に9番手から2番手にジャンプアップしてきた2021年王者ガブリエル・カサグランデ(A.マティス・フォーゲル/シボレー・クルーズ)や、シリーズ3連覇のダニエル・セラ(ユーロファーマRC/シボレー・クルーズ)ら歴戦の実力者も退け、ロッシがSCB通算4勝目を飾った。
「先頭でゴールすることを目指して計画された旅だった。レース1を16番手からスタートするのは非常に難しいだろうということは分かっていたが、すべてうまくいった」と、第5戦からの連続勝利で早くも今季2勝目を挙げたロッシ。
「そのレース2は1周目で起こったこととセーフティカーのおかげで、僕も幸運だった。鍵となったのはクルマで、レース1、そして何よりもレース2では非常に良いペースを見せた。それにピットストップもね。フルタイム・スポーツとトヨタは素晴らしい仕事をしてくれたし、今日は予想以上に良かったよ」
依然としてTGR陣営のチアゴ・カミーロ(イピランガ・レーシング/トヨタ・カローラ)が選手権首位を守る2023年SCBは、続く8月25~27日にシリーズではおなじみゴイアニアで第7戦が争われる。