そう語っていたSVGの言葉どおり、この8月16日付けで声明を発表した所属先のトリプルエイトは、週末のIMS時点で後任候補と噂されていた現RSCタイトルコンテンダーのブラウン加入を正式発表しただけでなく、これまで3回のチャンピオンシップと聖典『バサースト1000』での2勝を含む通算67回の勝利を挙げたSVGとの1年早い契約解除を認め、双方の8年間にわたる関係に終止符が打たれることとなった。
そのチームリリースは「トリプルエイト・レースエンジニアリングは、2024年からレッドブル・アンポル・レーシングに3年契約で加入するウィル・ブラウンとの契約を発表できることに興奮しています」との書き出しで始まった。
「25歳の彼は実績あるレースウイナーであり、このカテゴリーでもっともエキサイティングな才能のひとりです。チームは2024年1月に、この新しいパートナーシップを祝うことを楽しみにしています」
「この発表は、チームが“SVG”ことシェーン-ヴァン・ギズバーゲンによる『2024年以降も海外カテゴリーでレースをする夢』を探求することを支持し、それを許可することに同意したことを受けて実現しました。それまでの間、チームは2023年のチャンピオンシップ獲得に全力を注いでいきます」
このリリース公開に際し、当初からSVGの海外挑戦を公に支持するコメントを発表してきたトリプルエイトの現マネージングディレクター、ジェイミー・ウインカップも「当初から明らかにしてきたように、我々トリプルエイトは彼のワールドクラスの才能を海外で披露するという決定を心から支持している」と、改めてその見解を示した。
「先月シカゴで目撃したように、彼が今後もトラックを引き裂き続けるのを見るのを楽しみにしている。一方でウィル(・ブラウン)は(RSC下部シリーズの)スーパー2でトリプルエイトのマシンをドライブして以来、長年にわたって我々の注目を集めてきた」と、RSCで実に“7冠”を誇るレジェンドのウインカップ。
「彼はトラック上で見るのがエキサイティングなドライバーで、非常に人柄が良く、そしてもっとも重要なことに、我々の文化に非常によく適合している。(所属する)ブロック(・フィーニー)と彼は一緒にレースをして育ち、サーキットを離れても友人であるという事実はボーナスだね」
「もちろん、今季ドライバーズとチームのチャンピオンシップを獲得するための戦いはまだ残っており、それがトリプルエイトの当面の焦点であり続ける」
今季のRSCは残り9レースとなり、前述のとおり今季導入の“Gen3”カマロZL1で4勝を挙げているSVGは、同じくIMSでカップ参戦を果たした好調コカ・コーラ・バイ・エレバスのランキング首位、ブロディ・コステッキ(エレバス・モータースポーツ/シボレー・カマロZL1)と、そのチームメイトで同ランク2位のブラウンに対し、タイトル防衛を掛けて挑む構図となる。


