FK8シビック予選最速も、決勝は2台のトヨタ・カローラGRS TCRが完全制覇/TCRサウスアメリカ第8戦
直後には、モンテネグロの僚友ファビオ・カサグランデ(スクアドラ・マルティーノ/FK8型ホンダ・シビック・タイプR TCR)が「溜まった水量の多さと視界の悪さ」のためピットに戻り自主的にリタイアを選択するなか、5周目にはセーフティカー(SC)が導入される。
長く続いた先導走行ののち11周目にリスタートが切られると、集団後方ではいくつかのポジションチェンジがあったものの、視界良好の先頭でリードを維持したラヴァーが、モンテネグロとラファエル鈴木(PMOモータースポーツ/リンク&コーCo 03 TCR)を従えてのトップチェッカーを受けた。
「このクルマでは雨の中で勝ったことがないから、チーム全員に感謝しているよ」と、同じくTC2000ではホンダをドライブするラヴァー。
「時間帯によってさらに雨が強くなり、視界が良くてもウエットパッチを注視しなければならず、それは簡単ではなかった。昨日は雨を予想して予選の準備をしていたし、この後のレース2に向けても順調に進んでいるが、どうなるか見てみるつもりさ」
その言葉はチームをまたいだカローラにも当てはまり、現地時間12時55分開始のレース2では、リバースポール発進のシャナントゥオーニがドライブする濃紺のトヨタがリードを堅守。背後に浮上してきたラファエル・レイス(W2 Pro GP/クプラ・レオン・コンペティションTCR)や僚友ファン-アンヘル・ロッソ(パラディーニ・レーシング/トヨタ・カローラGRS TCR)が追随する。
最後から2周目にレイスが首位浮上を決める場面こそあったものの、すぐさまターン1で逆転に成功したシャナントゥオーニが首位でフィニッシュ。結局2位レイス、3位にロッソが続く結果となった。
「また勝利を持ち帰ることができてとてもうれしいね」とTCRワールドツアー併催戦でもダブルポディウムを決めていたシャナントゥオーニ。
「とても幸せだし、チーム全員を祝福する。コース状況はつねに変化していて、僕の後ろのクルマはどこでブレーキを踏むかを知るために、僕を基準として利用していた。 最後はレイスを抑えることができたので良いレースだったね」
続く第9戦はカレンダーどおり10月21~22日にブラジルのヴェロチッタで開催予定のTCRサウスアメリカだが、タイトル決定戦となる最終ブラジリアでの1戦は「トラックをアップグレードし、国際基準に合わせるための改修工事が完了しない」との通達を受け、12月2~3日に予定されたスロットは同国内のカスカバルに代替されることが決まった。